
ダマスカス:ダーイシュの指導者が、シリア南部で政府軍に包囲された後、自爆した。国営メディアが10日、治安当局筋の話として報じた。
治安部隊がダルアー地域で「特殊作戦」を実行した結果、「テロリストのアブ・サレム・アル・イラキ氏」が死亡した、と国営シリア・アラブ通信(SANA)が報じた。
イラキ氏は「包囲され負傷した後、爆弾ベルトを爆破させた」とSANAは報じた。
治安当局筋によると、イラキ氏はシリア南部でダーイシュの軍隊幹部を務めていた。
英国に拠点を置き、シリアに広範な情報網を持つ「シリア人権監視団」は、イラキ氏は9日に死亡したと発表した。
同監視団によると、同氏は2018年からダルアー地域に潜伏し、同地域での殺害や攻撃に参加していたという。
ダルアー県は2018年以降、大部分が政府の支配下にあるが、シリアの同盟国であるロシアと結んだ停戦協定の下、反政府組織が今もなお一部地域を支配している。
2014年にイラクとシリアで急拡大し、広大な領土を制圧した後、ダーイシュは、自称「カリフ国家」が相次ぐ攻撃で崩壊するのを目の当たりにした。
ダーイシュは2017年にイラクで敗北し、その2年後にシリアで敗北したが、イスラム教スンニ派の過激派組織であるダーイシュのテロリストたちは、今でも両国で攻撃を行っている。
2011年に始まったシリア内戦では約50万人が死亡し、戦前の人口の約半数が住む家を追われている。
AFP