
ジェッダ: トルコがシリア北部の国境の町コバニ付近のアサド政権軍とクルド人戦闘員を標的に空爆と砲撃を開始し、少なくとも25人の死者が出た。
トルコの砲撃は夜間に始まり、砲弾が町とその周辺を襲った。砲撃は一日中続き、少なくとも子供1人が死亡した。
シリア民主軍のクルド人民防衛隊がこれに応戦し、シャンルウルファ県にあるトルコ軍の国境拠点を迫撃砲で攻撃した。この攻撃で戦闘員1人が死亡、4人が負傷した。
この迫撃砲による攻撃を受け、トルコ軍はコバニ地域の標的に対して報復攻撃を行った。「同地域の初期情報によると、13人のテロリストを制圧した。同地域での作戦は継続している」と、アンカラの国防省は述べている。
コバニに住む商店経営者のディルヴィンは、火曜に砲撃が激しくなり、町では混乱が生じたと語った。「そこら中で人々が走り出し、いたるところに車が停まり、人々は友人や家族のことを尋ねていた。それからだんだん音が大きくなり始め、あらゆる場所で聞こえた」と、彼女は話した。
「たくさんの叫び声が聞こえた。とても怖かった。今はみんな家に閉じこもっている」
火曜はその後、アサド政権軍が運営するシリア国境の拠点にトルコ軍が空爆を行い、11人が死亡した。死亡したのがシリア政権軍の兵士かクルド人戦闘員かは明らかにされていない。
シリア政権軍は、アンカラによる越境攻撃を止めるための合意の一環として、トルコとの国境付近のシリア民主軍支配地域に配備されている。アンカラはこの地域のクルド人勢力をテロリストと見なし、標的にしている。
トルコは2016年以降、クルド人勢力やダーイシュを標的とする一連の攻撃を行ってきたが、シリア政権軍の兵士に死者が出ることはほとんどなかった。
火曜に死亡した者の中に政権軍の兵士が含まれていることが確認されれば、今回の攻撃は、2020年にアンカラとダマスカスが攻撃の応酬を行って以来、最も激化した状況の1つとなる。2020年の戦闘は、イドリブ県北西部でシリア政権の攻撃により33人のトルコ人兵士が死亡したことを受けて始まった。
トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領は7月、シリア北部への新たな攻勢について地域の同盟国であるイランとロシアの許可を得ることができず、それ以来、シリアのクルド人支配地域への攻撃を強化してきた。
トルコはシリアの指導者バッシャール・アサド大統領と敵対しており、大統領の解任を求める反政府勢力を支援してきた。しかし先週、メヴリュット・チャヴシュオール外相が政権と反政府勢力の和解を呼びかけ、シリアの反体制派を激怒させた。