
インスタンブール:トルコがスウェーデン、フィンランドのNATOへの加盟申請を受け入れる条件に対処することを目的とした初会議で、スウェーデンとフィンランドが「テロ」と戦うという約束を新たにした。トルコが26日、発表した。
フィンランドの首都ヘルシンキで開かれたその会議は、6月のNATO首脳会議に合わせて北欧の2国のNATO加盟に道筋をつけることに合意する文書に3国が署名して以来、初めて開かれたものだった。
しかし、トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン大統領はその時、トルコ政府が「テロリスト」と見なしている数十人を北欧の2国が引き渡さないなら、加盟申請を凍結すると即座に警告した。
エルドアン氏の外交政策アドバイザーであるイブラヒム・カルン氏(トルコ代表団の共同議長)は会議の後、「フィンランドとスウェーデンはトルコの要求を受け入れようとしている」と述べた。
「フィンランドとスウェーデンは、あらゆる形態のテロや示威行為との戦いにおいて、トルコとの完全な連帯と協力を示すという約束を新たにした」とトルコ大統領府は声明で発表した。
ロシアが2月にウクライナに侵攻した後、北欧の2国は、数十年続けた軍事的非同盟の方針を転換し、NATOへの加盟を要請している。
この2国の加盟申請は、米国やNATO加盟国30カ国の半数以上の国によってすでに承認されている。 加盟申請は1件ごとに加盟国の全会一致の同意を得る必要がある。
1952年からNATOの一員であるトルコだけが、2国の加盟申請に反対しており、非合法のクルド労働者党(PKK)を含む非合法組織の戦闘員や、2016年にトルコで起きたクーデター未遂に関与した人たちの引き渡しを要求している。
スウェーデンは今月、初となるトルコ国民の引き渡しを発表した。これは、3国が6月にマドリードで結んだ合意の一部だ。
しかし、トルコの法務大臣は先週、この引き渡しはスウェーデンがその合意の下で交わした約束には遠く及ばないと述べた。
トルコ大統領府は、26日にヘルシンキで開かれた会議で3国は、具体的な進展を遂げるために「技術レベルの協力を強化する」ことで合意したと発表した。
フィンランドがその会議の後に発表した声明によると、次の会議は秋に開かれる予定だ。
「参加者らは3国が交わした覚書を実行に移すための具体的な手順について議論し、秋の間に専門家レベルの協議を継続していくことで一致した」と、そのフィンランドの声明には書かれていた。
AFP