ワシントン:再び脱退することはないと米国が確約するなら、イランは核開発計画に関する交渉の再開を真剣に考えると、イランのイブラヒム・ライシ大統領は18日に放送された対談で述べた。
先月イラン外相は、2015年の交渉の再開へのアメリカの強い確約がイランには必要だと述べ、イランの核開発に対し「政治的動機に基づく調査」を中止するよう国連核監視団に求めた。
CBSの番組『60ミニッツ』のために13日に行われた対談で、ライシ大統領は「それが良い交渉、公平な交渉であるなら、我々は合意に達するよう真剣に考える」と述べた。
ライシ大統領はこれをふまえ、今週のニューヨークの国連総会訪問に先立つコメントで、「継続が必要だ。確約が必要だ。確約があれば、アメリカは交渉から脱退できない」と述べた。
米国、欧州連合、国連が経済制裁を緩和することと引き換えにイランは核開発計画を抑制していたが、アメリカは交渉に関する約束を破ったとライシ大統領は述べた。
「米国は一方的に約束を破った。米国は『交渉から抜けた』と言った。いま約束は無意味になった」とライシ大統領は述べた。
「我々が既に見た彼らの振る舞いのせいで、我々はアメリカを信頼できない。それが理由で、確約がなければ信頼もない。」
米国のCBSはジャーナリストのレスリー・スタール氏との対談は、西側記者とライシ大統領との初対談であった。
「何を着るか、大統領より先に座らない、大統領の言葉を遮らないことなどを、私は指示を受けました」とスタール氏は語った。
ウイーンで何ヶ月も続いた米国との会談の間、将来の米国大統領はドナルド・トランプ元大統領が2018年にしたようには交渉を破棄しないと確約することを、イランは米国に要求した。
交渉は3月に再開されるかに見えていた。
だがイランとアメリカの間接的な会談は、未申告の施設3カ所から見つかったウランの痕跡を交渉再開前に国際原子力機関が調査しないようイランが主張したことなど、いくつかの問題で決裂した。
イランとアメリカが行き詰まりを打開するよう努力する兆候は見えないが、イランは国連総会を使って持続可能な交渉を実現するという意志表示を繰り返し、外交的な時間稼ぎを続けるとみられる。
しかし、ジョー・バイデン大統領がイランの求める完全な確約を示せないのは、この交渉が法的拘束力を持つ条約ではなく政治的な理解だからだ。
ロイター通信