
ナブルス:11日、ヨルダン川西岸地区の入植地の近くでイスラエル兵が射殺された。パレスチナ武装勢力がこの襲撃事件の犯行声明を出した。イスラエル軍が死者を伴う攻撃を受けるのは、ここ数日で2回目だ。
イスラエル・パレスチナ紛争において暴力事件が急増する中、新たな殺人事件が起きた。「2人の襲撃者が車でシャベイ・ショムロンのコミュニティーの近くに来て実弾を発射し、その兵士を殺した」とイスラエル軍は、イスラエルの入植地に言及して発表した。
ここ数カ月の間に出現した、パレスチナ戦闘員の連合体である「獅子の巣」がこの銃撃事件の犯行声明を出した。
「ナブルスの西にあるデイル・シャラフ地区で、占領軍(イスラエル)の兵士を標的とした2回目の銃撃作戦を実行したことを発表する」とその組織は発表した。
イスラエル軍は、ヨルダン川西岸地区北部のナブルスの近くで攻撃された後、襲撃者を追跡している、と同軍は声明で補足した。
その地域に配備された治安部隊が車を調べているのをジャーナリストが目撃した。
イスラエルのベニー・ガンツ国防相は「テロリストと、そいつを手伝ったやつらを捕まえる」と、ツイッターへの投稿で明言した。
殺された兵士はイド・バルークさん(21)だった。
この殺人事件の3日前には、イスラエルに併合された東エルサレムにあるシュアファト・パレスチナ難民キャンプの近くの検問所で18歳のイスラエル兵が射殺されていた。
イスラエル軍はその銃撃事件の容疑者の捜索を続けている。その男は、警察によって東エルサレム市在住の22歳のパレスチナ人だと特定されている。
作戦の一環として、イスラエル軍はシュアファ難民キャンプの入口を閉鎖した。国連によると、同キャンプの学校は10日、休校になったという。
アラブ系イスラエル人の議員であるアハマド・ティビ氏は11日、同キャンプを訪れ、住民の「苦悩」を代弁した。
「病人は治療を受けに行くことができず、パン屋は空っぽで、来られない医師や看護師もいた」と同氏は述べた。
「外に出るためには、車の中で3、4時間待つ必要がある。これは苦悩であり、集団的懲罰だ」
パレスチナ保健省によると、7日以降、ヨルダン川西岸地区でパレスチナ人の10代の若者4人がイスラエル軍に射殺されている。
5人目のパレスチナ人である12歳の少年は10日に死亡した。先月、イスラエル軍がヨルダン川西岸地区ジェニンを急襲したときに受けた傷が原因だった。
イスラエル人に対する死者を伴う攻撃の後、イスラエル軍や他の治安部隊はここ数カ月、ほぼ毎日ヨルダン川西岸地区を急襲している。
この軍事作戦で、パレスチナの戦闘員や民間人が多数殺されている。
AFP