
ノルウェーに拠点を置く人権団体「イラン全土の抗議活動で200人以上が死亡」
アラブニュース
ロンドン:イランで撮影された動画の中で、治安当局が銃を装備したトラックを用いてデモ参加者らに銃撃するような様子が確認できると、BBCが報じた。
BBCペルシア語放送は、車両が逃げるデモ参加者らに向かっていき、車両後部の射撃手が銃を発砲する様子が捉えられた映像を事実だと確認した。
この動画は、コルデスターン州のバーネで撮影された。
同州では、先月起きた、22歳のマフサ・アミニさんが死亡する事件をきっかけにしてイラン全土で抗議活動が始まって以降、当局からの厳しい弾圧にさらされている。
複数の人権団体が、死者数は100人以上に達すると警告を発しており、ノルウェーに拠点を置くイランの人権団体は、実際の死者数は200人以上だと推定している。
ヒジャブの着用を強制する同国の法律を含む宗教的な道徳規律と、弾圧に対する不満を中心とする抗議活動やデモ行進の最前線には、女性や未成年が立ってきた。
イラン全土の女学生は、ヒジャブを脱ぎ、政権に反対するスローガンを叫ぶことで、この抗議運動を支持してきた。
また、インターネットに通じたイランの若者らがオンラインの前線を率いて、治安当局による暴力や虐待の動画をティックトックやインスタグラムに投稿している。
アムネスティ・インターナショナルは、イラン政府による「容赦のない野蛮な弾圧」の中には「子どものデモ参加者に対する総攻撃」も含まれており、少なくとも23人の未成年者の死亡につながったと警告した。
10月5日、イスラム革命防衛隊のアリ・ファダビ副司令官は国営メディアに対し、拘束されたデモ参加者の平均年齢は15歳だと伝えた。
ファダビ副司令官はその上で、「逮捕された若者の一部は、街頭での暴動をテレビゲームにたとえるなど、自白の中で似通ったキーフレーズを使用している」と述べた。