
シリア、イドリブ:シリア政府軍が6日朝、反政府勢力が支配する北西部にある、シリア内戦で住む場所を奪われた家族が住むテント村を砲撃し、少なくとも6人が死亡、12人以上が負傷した。反体制派の戦争監視団が発表した。
この砲撃は最新の停戦違反行為だ。ロシアとトルコは2020年3月に停戦合意を結んでいた。その停戦合意によって、ロシアが支援する政府によるイドリブ県への攻撃は終わった。同県は、反政府勢力がシリア国内に持つ最後の主要拠点だ。
この停戦合意は過去2年間、何度も破られており、多数の死傷者が出ている。
マラムキャンプとして知られるこのテント村は、イドリブの県都のすぐ北西に位置している。
英国に拠点を置くシリア人権監視団は反体制派の戦争監視団だ。同監視団は、政府軍が6日朝、マラムキャンプを含む反体制派支配地域に向けて約30発のロケット弾を発射し、6人が死亡、15人が負傷したと報告した。
死亡者のうち、2人は子供で1人は女性だという。
他の反体制派の活動家も、6人が死亡し30人以上が負傷したと報告した。
親政府系のFMラジオ局「シャム」によると、シリア政府軍が砲撃したのは、イドリブで最も強力な武装勢力であるアルカイダ系組織「タハリール・アルシャーム機構」の陣地だという。
シリアの戦闘機とロシアの戦闘機もこの地域を攻撃したという。
シリア内戦が2011年3月に始まって以来、数十万人が死亡し、戦前の人口である2300万人の半分が避難し、シリアの大部分が破壊されたままになっている。
AP