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ベイルート:レバノン国会議事堂付近で土曜日に発生した対立で、治安部隊は、木の枝や表示板程度でしか武装していない抗議者たちに対して、催涙ガスや放水銃を放った。
赤十字が土曜日に発表した声明によれば、75名の抗議者が治安部隊との対立で負傷した。
10月に、経済状況を巡って概ね平和的な抗議活動が国じゅうに勃発し、それが次第に過激化した後、レバノン首都における緊張関係はいったん緩和されていた。そして今回の最新の対立はその後に発生したものだ。人々は今週再び通りを埋め尽くしている。
人々は、ここ何十年で最悪の経済危機に向けて舵を切ってきた支配者層に対して怒り狂っている。
警察は警棒を振りかざして催涙ガスを発射し、ここ何日かで、抗議活動に参加する何十人もの人々を負傷させた。国民の預金アクセスを制限している銀行への怒りが限界を超え、抗議者たちは火曜日の夜に銀行の入り口やATMを破壊し始めた。
レバノン国内治安部隊は土曜日に、ベイルート警察が国会議事堂の入り口の1カ所で「暴力的かつ直接的な」攻撃を受けていると述べた。治安部隊はツイートで国民に、自らの安全のために当該地域を離れるよう呼び掛けた。
目撃者によれば、若い男性たちが機動隊に向かって石や植木鉢を投げつけ、抗議者たちは厳重なバリケードを突き破って国会議事堂を含むベイルート中心街へ入ろうとしていたという。
ベイルートの他の地域では、何百人もの抗議者たちが、政治家たちに対するスローガンを唱えながら行進した。ある決起集団の大きな旗には、「国民は腹が減れば、支配者を食べるだろう」と書かれていた。
汚職や生活費高騰への怒りに端を発したこの社会不安により、サード・アル・ハリリ首相が10月に辞任に追い込まれた。その後も政治家たちは、内輪もめで新閣僚や救済計画について合意に達することができないでいる。
レバノン・ポンドは半分近くに下落しており、ドル不足により物価は高騰し、銀行制度への信用は崩壊している。
(ロイター通信との共同)