
バグダッド:レバノンは、サダム・フセインの兄弟の孫と呼ばれている男をイラクに送還した。その男はダーイシュが行った虐殺に関与した罪に問われている。治安当局筋が12日、明らかにした。
処刑された独裁者サダム・フセインの「兄弟の孫」とイラクメディアが呼ぶアブドゥラ・サバウィ氏が9日、送還された、とその治安当局筋は匿名を条件にAFPに話した。
「彼はダーイシュの一員として、2014年の『スペイサーの虐殺』に関与した罪に問われている」と、その治安当局筋は補足した。
その事件でダーイシュに処刑された空軍の士官候補生は最大1700人に上るとみられている。
レバノンの司法筋によると、1994年に生まれたサバウィ氏は「6月11日に拘束された」という。
インターポールは、スペイサーの虐殺に関与した疑いがあるとして、同氏の逮捕を求める通知を出していた。
「イラクはサバウィ氏の引き渡しを要求した」と、そのレバノンの司法筋は付け加えた。
同氏の家族はAFPに対し、同氏は事件発生時イエメンにいたと話し、疑惑を否定している。
キャンプ・スペイサー虐殺事件は、ダーイシュが2014年にイラクの大部分を占領した後に行った最悪の犯罪の一つだと見なされている。
ダーイシュが公開したビデオ映像には、流れ作業的な虐殺が写っていた。
銃を持った男たちが犠牲者をチグリス川のほとりに集め、後頭部を撃ち、次々と川に突き落としていた。
イラクの裁判所は、この事件に関与したとして数十人に死刑を宣告している。
彼らの多くはすでに処刑されている。
AFP