
ブリュッセル:NATOはウクライナのロシアからの自衛を「必要な限り」支援することを決意しており、ウクライナ軍を欧米水準の現代的な軍隊に作り変える手助けをするつもりだと、イェンス・ストルテンベルグ事務総長が25日に約束した。
ストルテンベルグ事務総長は、来週ルーマニアで開催されるNATO外相会合に先立って記者団に、そうする意向がある国に対して、個別に、あるいは集団的に、ウクライナに防空システムやその他の兵器を供与し続けるよう求めると述べた。NATOは組織としては兵器を供与しない。
元ノルウェー首相である同事務総長は、「NATOは必要な限りウクライナを支援し続ける。引き下がることはない」と述べた。「同盟国は前例のない軍事支援を提供している。外相らも非致死的支援の強化に同意することを期待する」
同事務総長は、NATO加盟国30ヶ国は燃料、発電機、医療用品、防寒具、ドローン妨害装置などを提供してきたが、ロシアがウクライナのエネルギーインフラを攻撃しているため、冬が近づく中でより多くの支援が必要となると述べた。
「ブカレストでの会合ではより多くの支援を求める」と同事務総長は述べた。「長期的には、ウクライナがソ連時代の設備から現代的なNATO水準、ドクトリン、訓練に移行するのを支援する」
同事務総長は、ウクライナのドミトロ・クレーバ外相が外相会合に出席し、同国の最も喫緊のニーズについてだけでなく、NATOがどのような長期的支援を提供できるかについても議論すると述べた。また、その支援は将来的なウクライナのNATO加盟に向けた動きに貢献するものになるとした。
11月29日と30日にブカレストで開かれる外相会合は、ウクライナとジョージアを将来的に加盟国とするとNATOが約束してから約15年後の開催となる。この約束はロシアの逆鱗に触れた。
ボスニア、ジョージア、モルドバの外相らも会合に出席する。NATOはこれら3ヶ国はロシアからの圧力にますます晒されているとしている。ストルテンベルグ事務総長は、NATOは会合で「これらの国が自国の独立を守り自衛能力を強化するのを支援するためにさらなる措置を講じる」と述べた。
10ヶ月前にウラジミール・プーチン大統領が侵攻を命令して以来、NATOはウクライナやロシアに隣接する同盟国の防衛を増強してきたが、核保有大国とのより幅広い戦争に引きずり込まれることは慎重に避けようとしてきた。
しかし、ストルテンベルグ事務総長はウクライナに対しロシアとの和平交渉に入るよう圧力をかけることはしていない。実際、NATOや欧州の外交官らは、プーチン大統領は交渉のテーブルに付くつもりがないようだと言っている。
「大半の戦争は交渉で終わる」と同事務総長は述べた。「しかし、交渉のテーブルで何が起こるかは戦場で何が起こるか次第だ。したがって、平和的解決の可能性を高める最善の方法はウクライナを支援することだ」
AP