
アリ・ユーネス
ワシントン:イランの反体制派グループが集まり、国際社会と米国に対して、テヘランでのイラン政権に対する抗議行動の開始から3ヵ月目に入った今、その参加者たちを支援するよう要請した。
米国で活動するイラン系米国人共同体機構(The Organization of Iranian American Communities=OIAC)はワシントンDCでサミットを開催し、マイク・ポンペオ前国務長官、ジャック・キーン元陸軍副参謀長、ゲイリー・ロック元ワシントン州知事をはじめとする米国の元高官らが出席した。
OIACの職員は声明で、過去3ヵ月間の出来事は「前例がなかった」と述べ、こう付け加えた。「(イランで)3万人以上の抗議者が拘束され、700人以上が死亡した。政権は投獄された抗議者の処刑を始めた」
OIACは、抗議と反対運動を通じて、イランの神政が民主的、世俗的、非核的な政権に取って代わられることを期待している。
イランの神権政治は、1979年のイラン革命で親欧米派のレザー・パフラヴィー国王が倒された後に確立した。
22歳のマフサ・アミニさんが今年9月、イランの道徳警察に拘束され死亡した事件をきっかけに、全国で大規模な抗議デモが発生した。
目撃者の証言によると、アミニさんはヒジャブを正しく着用していなかったという理由で逮捕され、拘置所に向かう途中、警察のワゴン車の中で殴打されたという。
アミニさんの死はイラン全土で大規模な反体制デモを引き起こし、残忍な弾圧を受ける結果となった。
「イランで現在起きている蜂起は、2022年における世界の最も重要な動きの一つである」。イランの反体制派組織である国民抵抗評議会(NCRI)のマリアム・ラジャヴィ議長はこのように述べ、欧米諸国の政府に対し、政権打倒を目指す抗議者を支援するよう促した。
「今日、我々は、イランの宗教的専制政治のために世界がテロや戦争、不安に苦しんでいるというだけでなく、イランの人々の蜂起と革命が、中東と世界に対する贈り物、すなわち平和、友情、平和的共存をもたらすものであるということを訴えたい」(ラジャヴィ議長)
ポンペオ氏は、米国のドナルド・トランプ前大統領はイランの兵器プログラムの抑制に努めていたとした上で、現在のジョー・バイデン政権を批判した。
ロック氏は、米国は自由を求めるイラン国民を支援すべきだと述べ、次のように付け加えた。「イラン国民の皆さん、あなた方は残忍で腐敗した政権に対して蜂起を行なっているのだ」
米国の人権活動家もサミットで演説し、亡命イラン人コミュニティへの支援を表明した。
「イランの最高指導者であるアリー・ハメネイ氏とその周囲の悪人たちは退場し、選挙で選ばれた指導者が就任すべきだ」。デモの指導者はこう強調した。
米国の上・下院議員、州知事をかつて務めたサム・ブラウンバック氏は集まった人々に対し、イラン政権はもう続くことはなく、その命脈が「間もなく尽きるだろう」と述べた。
ブラウンバック氏は次のように続けた。「宗教が政府を運営するという考えは、宗教自体を傷つけ、政府を傷つけ、国民を傷つける。それがイランで起きていることなのだ」