
Daoud Kuttab
アンマン:モスクへの放火、反パレスチナの落書き、主要聖職者のアル=アクサー・モスクへの立ち入り禁止の延長などにより、エルサレムにおける緊張が高まっていると、高位指導者がアラブ・ニュースに伝えた。
放火はベイトサファファのモスクを標的にしたものと見られ、また、モスク近くの壁にはスプレーで落書きがされた。
エルサレムで行われたホロコースト記念イベントは厳重警備の中、世界中の高官や国家元首が出席した。放火や落書きはその直後にあった。
イスラム教の指導者たちが、金曜日に日の出早朝の礼拝に出席するよう参拝者に呼びかけると、少なくとも50,000人が集まり、イスラエル当局を混乱に陥れた。
参拝者たちは、アル=アクサー・モスクからの退去を言い渡されていたSheikh Ekrima Sabri氏を肩に担いだ。また、彼を背負い反抗的な様子を見せる信徒たちの写真を世界に向けて公開した。
ヨルダン・ハシミテ人間開発基金の事務局長Wasfi Kailani氏は、深刻化する状況に人々は不安を抱いていると語った。
「イスラム教徒はモスクのことが心配なのです。沈静化を図ろうとする動きはどんなものであっても信じられないという、気持ちを反映した行動だ」と彼はアラブニュースに語った。
Sabri氏によると、金曜日にモスクに入ったときには、書面による立ち入り禁止の通告を受けていなかったという。
翌日午前2時に、イスラエル兵がSabri氏の家に現れ、アル=アクサー・モスクへの立ち入りを禁止する4ヶ月の禁止通告書を渡した。Sabri氏は、この決定は「世界中に写真を広めたことへの報復だ」としている。
弁護士や仲間のイスラム教徒の指導者たちと会い、今後起こりうることへの対応を協議するつもりだという。
パレスチナのエルサレム担当大臣であるFadi Hidmi氏は、イスラエルがイスラムの聖地や宗教指導者を尊重していない証だ、とアラブ・ニュースに語った。また、東エルサレムの人々は一致団結し、再び立ち上がる力を見せてくれたと述べた。
フランスのエマニュエル・マクロン大統領がアル=アクサー・モスクを訪問したことに対し、イスラエルの当局は憤りをあらわにしている。聖アンナ教会への訪問とパレスチナのキリスト教指導者との会談をやめさせようとしたイスラエル警察と、マクロン大統領の間でもめごとがあった後のアル=アクサー・モスク訪問だった。
Jerusalem Islamic Waqfの最高シェイクであるAzzam Khatibにわずか45分前に通達し、マクロン大統領はアル=アクサー・モスクを訪問した。しかし、イスラエル、パレスチナ、ヨルダンに対する公式の調整はなかった。
マクロン大統領は聖地で歓迎され、その後は市街で店を営む人たちと語らった。また、嘆きの壁にも足を運んでいる。
パレスチナ政府の元エルサレム大臣Ziad Abu Zayyad氏は、エルサレムのモスクとイスラム指導者に対する攻撃が常態化しており、イスラエルの反パレスチナの態度が世界に明らかになったと語った。
エルサレムのシンクタンクPASSIAの理事長であり、Jerusalem Islamic Waqfの一員であるMahdi Abdul Hadi氏は、52年にわたる占領を経て、団結と共同体意識が聖なる都市に住むパレスチナ人にとって、何よりも強力な資産であることをエルサレムの人々は示してくれた、とアラブ・ニュースに語った。