
レイ・ハナニア
シカゴ:複数のアラブ系アメリカ人団体の指導者たちが27日、アントニー・ブリンケン米国務長官と会談し、イスラエル人とパレスチナ人の間で激化する暴力に対する懸念を表明し、イスラエル政府にその責任を問うよう要求した。
この4週間で29人以上のパレスチナ人が殺害され、数十人が重傷を負っている。27日にはイスラエルのユダヤ人が数人殺害されたが、それはパレスチナ人の銃撃犯の仕業ではないかと言われている。
ブリンケン長官は1月29日の日曜日に中東を訪問し、月曜日にイスラエルの指導者と、火曜日にパレスチナの指導者と会談する予定である。この地域を訪れたバイデン政権のメンバーは、この2週間で彼が2人目である。2週間前には国家安全保障問題担当のジェイク・サリバン大統領補佐官がこの地域を訪れていた。
ワシントンにおけるブリンケン長官との会見に出席した指導者の1人であるアラブアメリカ研究所 (AAI) のジム・ゾグビー所長は、同団体が、パレスチナの民間人を標的にした暴力行為に対してイスラエル政府に「結果」を課すよう長官に迫ったと述べた。
ゾグビー氏はアラブニュースに対し、「長官に我々の意見を伝える機会を得たことは嬉しく思いますが、重要なのは結果の必要性です」と語った。
「悪しき行為の結果がなければ、イスラエルはお咎めなしで行動し、パレスチナ人は希望を失ってしまいます。我々は彼らがどうすべきかについて具体的な提案をしました。結果は重要です。イスラエルに悪しき行為の代償を払わせるべきです」
同団体はエルサレムでの米国大使館建設問題についてもブリンケン長官に圧力をかけ、大使館が建設されている土地はパレスチナ系アメリカ人を含むパレスチナ人の所有地であることを指摘したと、ゾグビー氏は述べている。
同団体は声明で、予定されていたブリンケン長官の訪問は「最近のイスラエルによるジェニンでの秘密軍事襲撃により、民間人を含む10人のパレスチナ人が殺害されたことで、台無しにされました」と述べた。
代表団のメンバーたちは、米国の政策目標と、ジェニンの件だけでなくヨルダン川西岸のマサファー・ヤッタからパレスチナ人が大量に移住しているというパレスチナの状況についても、懸念を表明した。
その声明では、「同団体は長官に対して、拘束されたパレスチナ人に対するイスラエルの攻撃的な行為を抑制するために行動する責任が米国にはあることを明らかにしました。入植地の拡大、土地の没収、家屋の破壊、その他さまざまな人権侵害であるイスラエルの政策を米国が何十年も黙認してきたことで、イスラエル人はそれを免罪符であると感じており、パレスチナ人は絶望しています」と述べられている。
「政権がイスラエル人とパレスチナ人の平等な価値と安全、繁栄、尊厳に対する権利に対する誓約を果たすためには、長官はイスラエルの行動を抑制する断固とした決意を示す必要があるのだと、同団体は主張しました」
会談では、イスラエルの米国ビザ免除プログラムへの申請など、他の問題も取り上げられた。このプログラムにより、イスラエル国民は米国へ容易に渡航できるようになったが、アラブの指導者たちは、イスラエルがアラブ系アメリカ人のイスラエルへの渡航を極めて困難にしていると主張した。
同団体は、「イスラエルは昨年、ヨルダン川西岸地区への訪問者の制限に関する軍規を発表し、アメリカ国民がパレスチナ人を訪問する意思を示した場合はヨルダン川西岸地区への入国において差別されることを明らかにしました。イスラエル人を訪問する場合は同様の制限を受けません」と述べている。
バーバラ・リーフ国務次官補は26日深夜の会見で、ブリンケン長官の訪問計画の詳細を明らかにした。
「長官は1月29日から30日にかけてカイロを訪問し、エル・シーシ大統領、シュクリー外務大臣、およびエジプト政府高官らと会談する予定です。これらの会談において我々は、長官がエジプトとの戦略的パートナーシップを引き続き推進するという我々の誓約を強調し、リビアの選挙や現在進行中のスーダン主導の政治プロセスの支援や、ガザ地区の平穏を確保するための活動など、地域の平和と安全を推進するためにエジプトと協力するという我々の誓約を強調することを期待しています」とリーフ氏は述べている。
「長官はカイロで、エジプトの青年指導者やエジプトの人権擁護活動家とも会談し、人権に対する我々の誓約と市民社会への継続的な支援、そしてもちろん、両国間の人と人とのつながりの永続的な重要性を強調する予定です」
ブリンケン長官は1月30日から31日にかけてエルサレムとラマラーを訪問すると、リーフ氏は述べている。
「長官はエルサレムでベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談する機会があり、もちろん首相は就任してから1カ月しか経っていません。また、外務大臣や他のイスラエルの上級指導者とも会談する予定です」とリーフ氏は述べている。
「長官はこれらの会談において、イスラエルとの75年にわたる二国間関係の特殊性と、イスラエルの安全保障と民主主義に対する我々の揺るぎない誓約を強調する予定です。また、イランがイスラエル、米国、そしてより広い地域にもたらす継続的な一連の脅威に対抗し、イランが核兵器を決して獲得できないようにするという米国の誓約を強調する予定です」
この会談にはAAIとともに、AMIDEAST、パレスチナアラブ議会、ワシントンのアラブセンター、アル・ビレ協会といった団体が参加した。