
サイード・アル・バタティ
イエメン、ムカッラー:イエメン政府は、フーシ派に占領された西部のフダイダ港への未検査船舶の入港許可および、貿易業者への同港の利用を奨励した疑惑を強く否定し、イエメンに対する国連照合検査機構(UNVIM)は依然として機能していると表明した。
匿名希望のイエメン政府関係者は16日、アラブニュースに対し、「フーシ派が民間企業に対し、フダイダ行きの船舶に対する全ての制限が解除されたと伝えましたが、政府はそれを否定し、検査手続きにいかなる変更もないと主張しています」と述べ、UNVIMの安全プロセスは国連安保理によってのみ解除されると付け加えた。
15日、イエメン政府の運輸省と商工省は、フダイダ行きの船舶の検査に関する国連との取り決めについての変更を否定し、違反者に対して法的措置やその他の懲罰的措置を講じるという強い文言の共同声明を発表した。
政府は「政府の決定やプロセスに違反する船舶や商船業者、海運ブローカーに対して抑止的な措置を取ることを明言する」と声明で述べている。
UNVIMはジブチにあり、イエメン政府の要請で2016年に創設され、フーシ占領下の港に向かう燃料船や商業船、人道支援船がフーシ派に武器を密輸していないか、イエメンへの武器輸送に際し国連の禁輸措置を遵守しているかをチェックする。
フーシ派は先日より、政府による非必需品に対する米ドル通関レート50%引き上げ決定に抗議するため、国内業者が政府管轄地域経由で製品を輸入するのを妨害し、フダイダ港を利用するよう求めている。
日用品、ガソリン、鉄鋼を輸送する数百台の車両やタンカーが、フーシ派支配地域入口における立ち入り制限のため、立ち往生している。
アデンのイエメン人貿易商は、政府の声明とは異なり、多数の商業船がアデン港からフダイダ港に迂回し、一部は検査なしで入港していると述べた。
アデン商工会議所の会長であるアブ・バクル・バオバイド氏によると、鉄鋼、セメント、食用油を積んだ船がフダイダ港とフダイダ市のアル・サリーフ港に停泊しており、アデン港に到着予定だった貨物の一部がフダイダへと迂回させられたという。
バオバイド氏の主張では、イエメン政府は、フーシ派が外国の海運会社を説得して彼らの支配下にある港を使用させただけでなく、一部の船舶をアデンからフダイダへ移動させたことを認めたくないのだという。
「政府は自分たちの思惑通りにいかなかったことを認めないでしょう」と、バオバイド氏はアラブニュースに語った。