• ナブルスで殺された人の中には、少年や高齢者がいた
• 「何であろうと、テロは正当化できない」とアントニオ・グテーレス国連事務総長は述べた

モハメッド・ナジブ

ラマッラー：イスラエル軍は22日、占領地ヨルダン川西岸地区のナブルスで数時間に及ぶ急襲作戦を行い、パレスチナ人11人を殺害した。また、100人以上が撃たれて負傷した。パレスチナ保健省が明らかにした。

今回の急襲作戦は、ヨルダン川西岸地区で発砲したとして告発された、「潜伏場所のアパートにいる」過激派の容疑者らを標的にしたものだ、とイスラエル軍は発表した。

容疑者のうち3人（過激派組織「獅子の巣」のメンバー2人と「イスラム聖戦」のメンバー1人）が死亡した、と同軍は付け加えた。

この作戦に怒ったパレスチナ人は、23日にベツレヘムで広範な抗議ストを行うと発表した。

22日、パレスチナ人はラマッラーでデモ行進を行い、イスラエル占領軍による犯罪行為を非難した。店は閉められ、人々は死者を悼んだ。

パレスチナ・ナショナル・イニシアティブのムスタファ・バルグーディ事務局長はアラブニュースに対し、今回、少年や高齢者を含む人々が殺されたのは、イスラエル占領政府が「アメリカ側の了解のもとで活動している」証拠だと述べた。

「パレスチナ自治政府はイスラエルの犯罪の隠れみのにすぎない」と同氏は述べた。

バルグーティ氏はパレスチナ自治政府に、安全保障に関するイスラエルとの接触・調整を全てやめるよう求めた。「（イスラエルは）パレスチナ人を相手にするときに『力の言語』しか使わない」と同氏は述べた。

ナブルスのファタハ革命評議会のメンバーであるタイシール・ナスラッラー氏はアラブニュースに対し、「この犯罪的な占領はパレスチナの市民を標的にしている。ためらうことも、正当化することもない」と話した。

今回ナブルスで死者が出たことで、今年殺されたパレスチナ人の数は61人となった。パレスチナ保健省が発表した。

パレスチナ大統領府のナビル・アブ・ルデイネ報道官は、暴力行為が激化しているのはイスラエル政府のせいだと非難した。

「占領軍が本日、ナブルス市で行った犯罪によって、我々の要求が重要であることが再確認された。我々は国際社会に対し、パレスチナ人やパレスチナ人の土地・尊厳に対するイスラエルの犯罪を止めるために直ちに行動を起こし、イスラエルによる一方的な措置を止めるよう求めている」と同氏は述べた。

同氏は米国政府に対し、直ちに行動を起こし、イスラエルに効果的に圧力をかけてパレスチナ人に対する犯罪と侵略を終わらせるよう求めた。

マフムード・アッバース大統領の組織であるファタハは次のように発表した。「ナブルスとパレスチナ全土のパレスチナ人に対する侵略が続いている。

イスラエル占領政府が状況を悪化させ続けているのは明らかだ。占領軍と入植者民兵組織は残忍なテロ行為を行っている。一般市民や子供、高齢者、医療スタッフ、報道関係者が標的にされている」

パレスチナ解放機構のフセイン・アル・シェイク氏は「占領軍が今日ナブルスで行った野蛮で計画的な犯罪行為は、イスラエルの犯罪的な性質を明らかにする虐殺だ」と述べた。

パレスチナ指導部はこの「野蛮な行為」に対し、あらゆるレベルの措置を講じることを検討している、と同氏は付け加えた。

イスラム聖戦は次のように発表した。「我々は断言する。ナブルスの殉教者の死は無駄にはならない。そして、この侵略の背後に存在する占領軍の目的は果たされない。抵抗は続く。戦いは続く。敵は、いつであろうと、どこであろうと、抵抗運動組織の反応を待たねばならない」

ハマスの軍事部門であるガザの「カッサム旅団」は「敵がエスカレートさせている、占領地ヨルダン川西岸地区のパレスチナ人に対する犯罪」を監視していると発表し、我慢の限界が来ていると警告した。

一方、アントニオ・グテーレス国連事務総長は、占領下にあるパレスチナの土地におけるイスラエルの入植を停止するよう呼びかけた。

「新たな入植地ができるたびに、平和への道は閉ざされる」と同氏は述べた。「入植活動は全て、国際法上、違法である。止めなければならない」

「暴力を扇動すれば、行き詰まってしまう。何であろうと、テロは正当化できない」と同氏は付け加えた。