ナブルス:米国のハディ・アムル特別代表が、暴れ狂うイスラエル人たちによって多数の自動車と住宅に火をつけられたヨルダン川西岸地区の町を訪問し、ユダヤ人入植者らによる「見境のない」暴力を非難して訴訟を呼びかけた。
アムル特別代表は、今週初めに起きた攻撃で殺害されたパレスチナ人の家族に心から哀悼の意を表するために、28日にハワラを訪れたとパレスチナの通信社WAFAが報じた。
彼は「受け入れがたく、大規模で、見境のない入植者らによる暴力」を非難した。
「こうした凶悪な攻撃の責任者が完璧な説明責任を果たすところ、また彼らが法的に起訴されるところまできちんと見届けられることを我々は望んでいますし、今回の件で財産を失った方々、またはそのほかに影響を受けた人々に対して、きちんと補償が支払われることも望んでいます」とアムル特別代表はパレスチナ人の町が受けた被害を視察したあとに述べた。
米国のネッド・プライス国務省報道官は27日に、米国は「イスラエルとヨルダン川西岸地区で続いている暴力を非常に懸念している」と述べた。
「イスラエルとパレスチナはともに手を取り合い、高まる緊張を緩和させ、平穏を取り戻さなければならない。イスラエル人にもパレスチナ人にも、安全に、そして安心して暮らす権利が平等にある」
米国は「引き続き平穏を取り戻すため、イスラエル人とパレスチナ人、そして米国の地域のパートナーらと協力していく予定だ」と彼は言った。
アムル特別代表のハワラ行きに同行したファタハのマフムード・アルール副議長は、パレスチナ人は保護されなければならず、また入植者らの攻撃は終わらせなくてはならないと話した。
「入植者らによる攻撃の結果、一番受けた大きな損害はここの人々、特に女性と子供たちが経験した恐怖と、それから彼らの家や財産に火をつけられたことです。これは今までにない大変な精神的ダメージです」とアルール副議長は言う。
「我々はこの地域の暴力をとめる米政権の役割に期待しています」
ハワラのムエン・ドメイディ町長は、同町への襲撃について前例がないと語り、彼はイスラエル軍の保護のもと実行されたと信じていると付け加えた。