イドリブ:先月のトルコ・シリア地震の被害は、既に負荷がかかっているシリア北西部の教育部門に新たな圧力をかけている。
反体制派が支配するイドリブの都市ハーレムは、この地震で特に大きな被害を受けた。
モハメド・アル・ハティーブ氏は地震の生存者で、ハーレム農村学校の現地校長だ。
彼が運営する3棟の学校は、地震で被害を受け、使用できなくなった多くの教育施設の1つだ。
「(学校)校舎の1つは、フランス統治時代の100年前に遡る古いフランス式の建物だ」と、アル・ハティーブ氏はアラブニュースに語った。
「この素晴らしい古いフランス式の建物は、残念ながら大きな影響を受けました。従って、私たちの生徒たちを大きな危険に晒すので、彼らを受け入れることはできませんでした」
アル・ハティーブ氏によると、この地域の約49校が現在使用不能になっている。
地震で多くの教師が亡くなったこともまた、震災後に教育システムが直面している悲劇的な現実だ。
「私たちは不幸にも地震で彼らの多くを失い、また一方で大きな怪我を負った教師もいます。私たちの学校長である故モハメド・スレイマン教授も地震の犠牲者となりました」と、アル・ハティーブ氏は述べた。
国連人道問題調整事務所(OCHA)は、シリア北西部では、地震により合計323の教育施設が被害を受けたと報告している。
OCHAによると、安全に使用できるとみなされた学校のうち20校は、避難者のための一時的なシェルターに変わり、生徒たちは授業に出席できない状態となっているという。
10年以上続いた同国の内戦の結果、教員不足、資金不足、教室の過密、被害を受けたインフラなどで震災以前から既に過重な負担がかかっていた教育システムに、今回の地震で新たな負荷が加わった。
相次ぐ危機にもかかわらず、シリア北西部の子どもたちは未来に希望を持ち続けている。
「私は今、地震の発生を恐れることなく学校に通っています。卒業したらエンジニアになることを夢見て勉強しています」と、8歳の小学生ビラル君はアラブニュースに語った。
彼は、地震で近所の建物が倒壊するのを目撃し、自宅が地震で被害を受けた後、転校を余儀なくされた。
同じく地震を直に目撃した10歳の女子生徒、アスナさんもまた、希望にすがっている。
震災前、彼女はクラストップの生徒の1人だったが、今は勉強を再開することができていない。
アスナさんは、熱い口調でアラブニュースに次のように語った:「将来は医者として成功したいです」