
バイ:スーダンの失脚した指導者であるオマル・アル・バシール元大統領は、4月15日に首都ハルツームで激しい戦闘が勃発する前にコベル刑務所から市内の軍病院に移送されていた。同病院の関係者2人が明らかにした。
バシール元大統領の政府で閣僚だったアリ・ハルーン氏が他の元政府関係者らと共に刑務所を出たことを25日に発表した後、同元大統領の行方が問題になっていた。
バシール元大統領とハルーン氏はどちらもダルフールでの残虐行為に関与したとして国際刑事裁判所(ICC)から指名手配されている。
スーダンでは、紛争当事者間で停戦が宣言されたにもかかわらず25日遅くに戦闘が再開された。ハルツームの混乱からますます多くの人が避難している。
スーダン国軍(SAF)と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」は、米国とサウジアラビアが仲介した交渉の後、25日から72時間の停戦に入ることで合意していた。
しかしロイターの記者によると、ナイル川に面したハルツームの姉妹都市の一つオムドゥルマンでは日没後に銃声や爆発音が聞かれた。国軍がドローンを使用してRSFの拠点を攻撃したという。国連のスーダン担当特別代表であるフォルカー・ペルテス氏は25日に国連安全保障理事会で、停戦は「今のところ一部では守られているようだ」と述べた。
しかし同氏は、双方ともに「真剣な交渉」への意欲を示していないとしたうえで、それは「双方が相互に対する軍事的勝利の確保が可能であると考えていることを示唆している」と指摘した。
続けて、「それは誤算だ」と述べた。また、ハルツームの空港が稼働しているが滑走路が損傷していることを明らかにした。
26日、スーダンから退避した最初のトルコ国民らが帰国した。サウジアラビアは、紛争当事者が真剣な交渉への意欲を持っている様子が見られないため、自国民13人および他国民1674人を退避させたと発表した。
今回退避したトルコ人らはハルツームからエチオピアの首都アディスアベバまで陸路で移動し、そこからトルコに帰国した。
スーダンからエチオピアまで移動した残りのトルコ人らも、26日に数便の航空便で退避する予定になっている。
ロイター