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イスラエル、占領下のヨルダン川西岸地区で学校を取り壊す

7日に執り行われた、イスラエル人入植者にジェニンの北方の村で殺害されたディヤル・オマリ氏の葬儀において、追悼する親類たち。(AFP)
7日に執り行われた、イスラエル人入植者にジェニンの北方の村で殺害されたディヤル・オマリ氏の葬儀において、追悼する親類たち。(AFP)
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08 May 2023 04:05:58 GMT9
08 May 2023 04:05:58 GMT9
  • 目撃者らは、建物の中の物が押収されたとも語った

エルサレム: 7日にイスラエル当局が占領下のヨルダン川西岸地区でパレスチナ人の学校を取り壊し、欧州連合(EU)から激しい非難を受けた。

イスラエル軍の一組織であるCOGATは声明で、ベツレヘムから約2kmの位置の当該建築物は、違法に建築されたもので、「勉強したり、そこを訪れたりする人々の安全を危険にさらすことが分かった」ため、イスラエルの裁判所が「取り壊しを命じた」と述べている。

欧州連合パレスチナ派遣団は公式ツイッターアカウントで、この学校取り壊しに「愕然」としたと述べ、パレスチナ人の子ども60人に影響を及ぼすと指摘している。

取り壊しは「国際法の下で違法」であり、「パレスチナの人々の苦難を増大させ、既に厳しい状況をさらに悪化させるだけ」だと、欧州連合派遣団は述べた。

COGATは、取り壊しの執行の前に、建造物の状態について対話しようとするイスラエル当局の何度かの試みを建物の所有者が拒んできたとしている。

生徒や目撃者たちは、建物は瓦礫となり、かつてそこにあった学校の面影はないと語った。

「学校に行く準備をして、着いてみると、学校が見当たらなかった」と、生徒のモハメド・イブラヒムさんは述べた。

「今日、学校が必要だ。勉強がしたい、彼ら(イスラエルの部隊)が取り壊しを続けるなら、こちらは建設を続けていく」

目撃者らは建物の中の物が押収されたとも語った。

「彼らは学校を取り壊し、全てを持ち去った」と、近隣に住む目撃者で、自身の孫が問題の学校の生徒であったイスマエル・サラー氏はロイターに語った。「全ての家具を、彼らはトラックに載せて持っていった」

イスラエルは、1967年の中東戦争の際に占領したヨルダン川西岸地区でパレスチナ人の建造物を破壊する際、建築許可が無いと指摘することが多いが、パレスチナ人や権利団体によると、建築許可を得ることは不可能に近いという。

パレスチナ人は、50万人以上のユダヤ人入植者とイスラエル兵が占領下の地域から出ていくことを望んでいる。イスラエルは聖書の土地に対する歴史的権利に言及し、そのような広範な撤退に難色を示している。

ヨルダン川西岸地区のユダヤ人入植者の近隣ブロックを代表するグッシュ・エツィオン地域評議会は、取り壊しを歓迎した。

「これは間違いなく、我が国の領土のための絶え間ない闘争における新たな一歩である」と、グッシュ・エツィオン地域評議会の長でイェシャ評議会議長のシュロモ・ニーマン氏は声明で述べた。

「やるべきことはまだ数多くある」

パレスチナ自治政府の教育省は、今回の取り壊しを「凶悪犯罪」だとして、「世界各地の子どもたちが享受するような自由かつ安全で安定した形での教育を、当該学校の生徒たちから奪うことにつながる」と述べた。

イスラエル当局の情報提供者は、問題の建物の安全に関する議論は6年間続いていたとして、取り壊しにより居場所を失った生徒たちを近隣の学校が受け入れるだろうと述べた。

ロイター

 

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