
イスタンブール:トルコの最高選挙管理委員会は19日、トルコ大統領選挙の第1回投票結果を確認した。それによると、現職のレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領もその主な対抗馬である野党指導者のケマル・クルチダルオール氏も、完全な勝利に必要な過半数の支持を獲得していなかった。
選挙管理委員会は、エルドアン氏が49.24%、クルチダルオール氏が45.07%、3人目の候補者で民族主義政治家のシナン・オガン氏が5.28%の票を獲得しており、5月28日に上位2人の候補者の間で決選投票を行う必要があると発表した。
反移民政党に支持されていた元学者のオガン氏は、選挙戦から脱落した今、決勝戦における勝利の鍵を握る存在かもしれない。
今週初め、トルコのメディア取材に応えたオガン氏は、彼の支持を得るための条件を挙げた。その中には、クルド労働者党(PKK)に厳しい姿勢を取ることや、370万人近いシリア人を含む数百万人の難民を送還するためのスケジュール作成がある。
トルコ南東部で数十年にわたって反乱を起こしてきたPKKは、トルコ、米国、欧州連合によってテロ組織と見なされている。
クルチダルオール氏の発言は18日、より包括的で穏やかなトーンから一転した。民族主義派の有権者へ訴えるために、数百万人の難民の送還と、クルド人武装勢力との和平交渉についてあらゆる可能性を拒否することを誓ったのである。
一方、19日に放送されたCNNインターナショナルのインタビューでは、エルドアン氏がオガン氏の要求に屈しないとして次のように述べた。「私は、そのような方法での交渉を好む人間ではありません。実権を持つのは国民なのです」
ところが19日、エルドアン氏とオガン氏の突然の会談が大統領のイスタンブールにある事務所で行われた。約1時間におよんだ会議の後、声明は出されていない。
AP