
バグダッド: イラクのムハンマド・シア・アル・スダニ首相は16日、シリアへの公式訪問を始めた。イラク首相がシリアを公式訪問するのは、2011年のシリア戦争勃発以来初めてのことで、両国の国境の安全確保と経済関係の強化を目的としている。
経済的に密接な関係にあるイラクとシリアは、他のアラブ諸国が大使を引き揚げ、在シリア大使館を閉鎖しても、シリア内戦のあいだ、関係を維持してきた。
イラク政府とシリア政府は、イラクからシリアに広がり、一時は両国の国土の3分の1以上を支配した武装勢力ダーイシュとの戦いで協力した。
ファラハド・アラアルディン首相外交顧問によると、スダニ氏は麻薬、特にアンフェタミンの一種であるカプタゴンの流入対策と、両国の国境600kmにわたるダーイシュ過激派の侵入防止について話し合う予定だという。
氏によると、首相はまた、貿易・経済協力や、イラクの輸出ルートの多様化につながる地中海の石油輸出パイプライン再開の可能性についても話し合うという。
ロイター