バグダッド:トルコによる空爆によって28日に戦闘員が計8人殺害されたと、イラクとシリアにいるクルド人主導の民兵組織は主張した。
イラク北部のクルド人による半自治地域政府テロ対策部門は、イラクのクルド人地域スレイマニヤ県シャーバザー地区で起こったトルコによるドローン攻撃で、クルディスタン労働者党(PKK)の党員4人が殺害され、さらに1人が負傷したという声明を出した。
ドローンはRanginaの村近くでPKK戦闘員を乗せた車両を目標としていたという。
同じく28日、シリア北東部の大部分を支配しているクルド人主導のシリア民主軍(SDF)は、Amuda地区Khirbet Khweiの村でのトルコによるドローン攻撃で、戦闘員4人が死亡したという声明を出した。
声明においてシリア民主軍は「この地域の安全と安定の毀損を目的としている」としてトルコを非難した。
この度の攻撃について、トルコによる即座のコメントはなかった。
この暴力行為は、トルコおよびトルコが支援する団体と、それに対するシリアとイラクのクルド人戦闘員による、1カ月にわたって激化してきた戦闘行為のうち最新のものだった。
トルコは自国東部のクルド人民兵組織および、隣国イラクとシリアに住みながらある程度の自治を行っている大規模クルド人コミュニティと、1年にわたって戦闘を続けてきた。シリア北東部の主なクルド人民兵組織のことを、トルコは非合法なPKKの味方であると見なしている。PKKはトルコ内で数十年間にわたって暴動を行ってきた。
トルコによるイラク北部への攻撃は、イラク政府にとって不満の種となっていて、主権侵害だと非難されていた。
トルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領は近いうちにイラク訪問を予定しており、PKKの活動とクルド人地域でのトルコによる攻撃が論点になりそうだ。
AP