
バグダッド:イランが隣国に行動を起こすべきだと警告したことを受けて、イラクの首席外交官は12日、同国はイランとの国境からイラン系クルド人反体制派を排除し始めたと述べた。
フアード・フセイン外相は記者会見で、「これらのグループを国境地域から排除するために必要な措置が講じられ、彼らは(イラク北部の自治区である)クルディスタン地域中央にある遠方のキャンプに定住している」と述べた。
1年前、イラン政府はイラクのクルディスタン地域に破壊的なミサイル発射とドローン攻撃を行なった。
その攻撃は、イスラム共和制の厳格な服装規定に違反した疑いで逮捕されたクルド系イラン人のマフサ・アミニさん(22歳)の拘留中の死亡をめぐる抗議がイランで始まった直後に行われた。
イラン政府は、イラクのクルド人グループが抗議活動を扇動していると非難した。
イラク領クルド人自治区にはイラン系クルド人派閥が運営するキャンプや後方基地が複数あり、過去にイランは、西側諸国あるいはイスラエルの利益に貢献していると非難した。
3月、両国は共通の国境を対象とする「安全保障」協定に署名した。
イラン政府は先月、この協定に基づき、イラクは9月19日までにこれらのグループを武装解除して基地から撤退させ、キャンプに移送すべきだと述べた。
イラン外務省のナセル・カナニ報道官は当時、「9月19日の期限はいかなる状況下でも延長されることはない」と述べ、イラクがこれに従わなければイランは「責任を果たす」と述べた。
フセイン氏は軍縮の問題を提起せず、自国が「協定の履行を開始した」と述べ、13日のテヘラン訪問中にこのメッセージを伝えると述べた。
「イラン側がクルディスタンやイラクの主権に対して暴力に頼らないことを期待している」と強調した。
フセイン氏は、イランとの交渉においては「反体制派が国境を越え、イラン政府に対して武器を使用するのを阻止する」方法に焦点を当てると述べた。
また、「イラク領クルディスタンの特定の地域への暴力の脅威や爆撃の脅威を避ける」ことの重要性にも言及する。
これまで、イラクのクルディスタン地域とイランの当局者の間で数回の会談が行われているにもかかわらず、クルディスタン地域政府はこれらの措置の実施について公に発言していない。
AFP