• スダニ首相は27日の記者会見で、米国側との間で、92億ユーロ（100億ドル）にのぼるイランへの未払い金の解決に向けた協議を続けていると述べ、イラク政府がここ数カ月でイランに約19億ドルを支払ったことを明らかにした。

バグダッド：イラクの首相は火曜日、同国政府はガス輸入のためにイランに負っている未払い金100億ドルの清算について、米国と接触していると述べた。

イランのガスはイラクの発電に不可欠だ。しかし、イランの石油とガスに対する米国の制裁により、イラク政府が輸入代金を支払う方法は制限されている。

イラクはイランに直接現金を渡すことはできない。しかし、イラン政府が食料や医薬品の輸入資金として使用するために、代金は銀行口座に保管される必要がある。

7月11日、ムハンマド・シア・アル・スダニ首相は、この複雑なメカニズムを回避する方法として、イラクはイランのガス代金を石油で支払うようになると発表した。

スダニ首相は11日の記者会見で、「アメリカ側との間で、未払い金が92億ユーロ（100億ドル）にまで減少したことに関する協議が続いている」と述べ、ここ数カ月でイラク政府がイランに約19億ドルを支払ったことを明らかにした。

首相はまた、イラク中央銀行とイラク貿易銀行（TBI）の代表団が火曜日にオマーンに行き、「米国財務省との合意のもと、これらの資金をオマーンに送金する方式に合意した」と述べた。

7月24日、米国国務省のマシュー・ミラー報道官は、資金の一部はオマーンを経由して移転できる可能性があると述べた。オマーンはしばしば、西側とイランの間の仲介者として行動してきた。

「我々は、この資金をイラクから引き出すことが重要だと考えた。なぜなら、イラクの債務は、イランがイラクに対して利用する影響力の源泉だからだ」とミラー報道官は記者団に語った。

数十年にわたる紛争と国際的な制裁によって荒廃した石油資源の豊富なイラクは、エネルギー需要の3分の1をイランのガス輸入に頼っている。また、汚職が蔓延し、インフラの老朽化にも悩まされている。

ミラー報道官は7月24日のブリーフィングで、オマーンは引き続き「イラクの口座に資金が保管されていたときと同じ制限を受ける。資金は人道的援助などの非制裁活動にのみ使用できる」と述べた。

また、すべての取引は事前に米財務省の承認を得る必要がある、と彼は付け加えた。

AFP