
ドバイ/エルサレム:サウジアラビアは5日、包囲されたガザ地区への核爆弾投下に関するイスラエル政府の閣僚による過激な発言を最も強い言葉で非難した。
サウジアラビア外務省は、このような発言は「イスラエル政府の構成員の間に過激主義と残虐な思想」が浸透していることを示していると述べた。
「さらに、同大臣を解任せず、職務を一時停止するだけというのは、あらゆる人間的基準と価値観を最大限に無視するものだ」と付け加えた。
ベンヤミン・ネタニヤフ首相の事務所によると、エルサレム問題・遺産相であるアミハイ・エリヤフ氏が5日、ガザへの核爆弾投下をインタビューで示唆した後、「追って通知があるまで」同氏の閣議参加が停止された。
超国家主義の政治家で、ネタニヤフ首相率いる連立与党の一員であるエリヤフ氏は、イスラエルのラジオ番組「コル・バラマ」で、10月7日にハマスの戦闘員がイスラエル南部で大規模な攻撃を行った後のイスラエルの報復の規模に完全には満足していないと語った。
インタビュアーによって、「全員を殺す」ためガザ地区に「ある種の原子爆弾」を投下すべきかと問われたエリヤフ氏は、「それも一つの選択肢だ」と答えた。
ネタニヤフ首相の事務所は、エリヤフ氏の発言は「現実とかけ離れている」との声明を即座に発表し、イスラエルはガザの「非戦闘員」に危害を加えないようにしていると付け加えた。
また、「追って通知があるまで」エリヤフ氏の政府会合への参加を停止し、イスラエルは「非戦闘員」に被害を出さぬようにしているとネタニヤフ首相の事務所は強調した。
自身の発言に対する抗議を受けて、エリヤフ氏は後にXへの投稿で、原爆に関する発言は「比喩的なもの」であったと述べた。
イスラエルはこれまで核兵器の保有を認めたことはない。
イスラエル当局によると、10月7日のハマスの攻撃により、1400人が死亡し、そのほとんどが民間人だったという。
一方、ハマスが運営するガザ保健省によると、10月7日以降のイスラエルによるガザでの軍事作戦により、9488人が死亡し、そのほとんどが女性と子供だった。
(AFPの情報に基づく記事)