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ヒストリック・ジェッダ・プログラムでアル・バラドの秘宝を発見

ヒストリック・ジェッダ・プログラムは遺産委員会と連携し、考古学的資源の文書化、登録、保存に努めている。(SPA)
ヒストリック・ジェッダ・プログラムは遺産委員会と連携し、考古学的資源の文書化、登録、保存に努めている。(SPA)
ヒストリック・ジェッダ・プログラムは遺産委員会と連携し、考古学的資源の文書化、登録、保存に努めている。(SPA)
ヒストリック・ジェッダ・プログラムは遺産委員会と連携し、考古学的資源の文書化、登録、保存に努めている。(SPA)
ヒストリック・ジェッダ・プログラムは遺産委員会と連携し、考古学的資源の文書化、登録、保存に努めている。(SPA)
ヒストリック・ジェッダ・プログラムは遺産委員会と連携し、考古学的資源の文書化、登録、保存に努めている。(SPA)
ヒストリック・ジェッダ・プログラムは遺産委員会と連携し、考古学的資源の文書化、登録、保存に努めている。(SPA)
ヒストリック・ジェッダ・プログラムは遺産委員会と連携し、考古学的資源の文書化、登録、保存に努めている。(SPA)
ヒストリック・ジェッダ・プログラムの考古学部門ディレクターを務めるLaurence Hapiot博士。(AN写真/ハシム・ナディーム)
ヒストリック・ジェッダ・プログラムの考古学部門ディレクターを務めるLaurence Hapiot博士。(AN写真/ハシム・ナディーム)
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05 Feb 2024 10:02:25 GMT9
05 Feb 2024 10:02:25 GMT9

ナダ・ハミード

遺産委員会と連携しているジェッダ:ヒストリック・ジェッダ・プログラムは、4つの遺跡で約2万5000点の出土品が発見されたという画期的な発表を行った。

出土品はヒジュラ暦の1世紀から2世紀までさかのぼり、ジェッダの豊かな歴史と、貿易、建築、文化交流という幅広い視点からその重要性に光を当てるものである。

今回の発表は、オスマン・ビン・アファン・モスク、アルシュナ遺跡、東側の堀の一部、北側の壁などの遺跡を含む、ヒストリック・ジェッダ・プログラムが監督する考古学プロジェクトの一環として行われた。

オスマン・ビン・アファン・モスクは、ジェッダで最も古いモスクのひとつとされ、9世紀から10世紀にかけての遺物が公開されている。

同モスクのシニア・プロジェクト・マネージャーであるOtto Bagi氏は、カーバ神殿との位置のずれや、19世紀にさかのぼる八角形の柱の発見によって、この場所の重要性が確認されたと説明する。これらの発見は、モスクの重要性への確信を強めた。

ヒストリック・ジェッダ・プログラムは遺産委員会と連携し、考古学的資源の文書化、登録、保存に努めている。(SPA)

Bagi氏は、オスマン・ビン・アファン・モスクの秘密についてアラブニュースに語った。

「このモスクが現存する最古のものではないにせよ、本当に最古級のものの一つかもしれないとなぜ断言できるのでしょうか?地元の言い伝えによれば、最古ではないにせよ、最も古いモスクのひとつとされています」

「私たちは3年前にここで仕事を始めましたが、この地元の伝承が事実であることの示唆はいくつかあります。そして、現時点では、このモスクが9世紀から10世紀にまでさかのぼるという主張を裏付ける考古学的な証拠があります」

ヒストリック・ジェッダ・プログラムは遺産委員会と連携し、考古学的資源の文書化、登録、保存に努めている。(SPA)

「私が最初に述べた理由、つまりモスクとカーバ神殿の位置のずれのほかに、もう一つ考慮すべき重要な要素があります。発掘調査で19世紀の中心層から柱が発見されました。さらに掘り下げて基礎層まで到達すると、奇妙な発見がありました。柱の根元が丸ではなく、八角形をしていたのです。さらに発掘を進めると、地表から約3~4メートル下に八角形の柱の基部があることが判明しました。この証拠やさらなる発見によって、私たちはこのモスクの歴史的重要性を確信するようになりました」

シニア・プロジェクト・エンジニアのダニア氏はアラブニュースにこう語る。「アルシュナ遺跡で発見されたのは、この遺跡が世界的な交易の中心地であったことを物語る遺物の断片でした。アルシュナの面積は約5,000平方メートルあります」

今回の発表は、ムハンマド・ビン・サルマン皇太子が立ち上げた「ヒストリック・ジェッダ」の復活に向けたプロジェクトの取り組みを踏まえたもので、国家的モニュメントを保存し、歴史的に重要な場所にハイライトを当て、文化の中心であるジェッダの歴史的重要性を高め、遺跡の保存に関するサウジビジョン2030の目標を達成することを目指している。

ヒストリック・ジェッダ・プログラムの考古学部門ディレクターを務めるLaurence Hapiot博士。(AN写真/ハシム・ナディーム)

アルシュナ遺跡は13世紀にまでさかのぼる歴史を持ち、ジェッダの過去を垣間見ることができる唯一無二の場所だ。

ヒストリック・ジェッダ・プログラムの考古学部門ディレクターであるLaurence Hapiot博士は、アルシュナは近代都市の中に古代の遺跡が保存されており、高さ4メートルのこの遺跡からは、陶器、動物の骨、貝殻、さらには大砲の弾まで発見され、その多様な歴史的機能を反映していると語った。

 「これは、塔の裏側と、ここにあった近代的なコンクリート造りの店を撤去することで姿を現した入り口のひとつです。ジェッダの活気ある生活と何世紀にもわたる開発にもかかわらず、至る所にある近代的な店舗とともにこの地区は保存され、これらの古代の歴史的遺構が保存されているのですから驚きです。ですから、ここはとてもにぎやかな都市の中心で高さ4メートルの、非常に重要な遺跡なのです」と、Hapiot氏はアラブニュースに語る。

ヒストリック・ジェッダ・プログラムは遺産委員会と連携し、考古学的資源の文書化、登録、保存に努めている。(SPA)

「この遺跡では、陶器の椅子などを中心に、動物の骨、貝殻、金属やガラスの破片、その他さまざまな小さなものなど、多くの資料を発見しました。興味深いことに、金属や石でできた大砲の弾も見つかりました」

「都市の真ん中で高さのある建築遺跡を発見するのは極めてまれなことです」と、Hapiot氏は付け加えた。

2020年11月に開始された調査・発掘作業により、11,000点を超える陶磁器、獣骨、貝殻、建材、ガラス・金属といった遺物が発見された。合計531kgの出土品は、この国の考古学的発見に大きく貢献している。

オスマン・ビン・アフィン・モスクのシニア・プロジェクト・マネージャーを務めるOtto Bagi氏。(AN写真/ハシム・ナディーム)

オスマン・ビン・アファン・モスクの調査では、ヒジュラ暦1世紀から2世紀にさかのぼる遺物が発見された。黒檀片やスリランカ産の材料、中国江西省の磁器などの考古学的研究は、ジェッダとの貿易のつながりを浮き彫りにした。

アルシュナ遺跡の建築遺構は少なくとも13世紀までさかのぼることができ、10世紀までさかのぼることを示す証拠もある。ヨーロッパ、日本、中国からの陶器も発見され、13世紀から14世紀にかけてのジェッダの交易関係に関する知見がもたらされた。

ジェッダの歴史的な墓地からは、石灰岩、花崗岩、大理石でできた墓石が発見されており、ヒジュラ暦2世紀から3世紀にさかのぼる碑文が刻まれている。これらの碑文には、名前、コーランの文言、詩などが含まれており、正確な分類のため、現在さらなる研究が進められている。

ヒストリック・ジェッダ・プログラムは遺産委員会と連携し、考古学的資源の文書化、登録、保存に努めている。(SPA)

アルキドワ遺跡(バブ・マッカ)の発掘調査では、東側の堀の一部が明らかになった。ヒジュラ暦12世紀後半(18世紀後半)のものと思われる。

4つの遺跡の考古学的調査には、発掘調査、放射性炭素サンプルの分析、土壌分析、発見された資料の地球物理学的・科学的調査が含まれる。52の考古学的建築遺構から得られた250以上の木材サンプルは、同定と年代測定のために国際的な専門研究機関に送られた。

科学的検討の後、ジェッダの歴史的城壁やアルシュナ、その他の遺跡の地図や図面など、ジェッダに関する984点以上の歴史的文書を集めた国際的な文書館では、さらに資料の調査を行うことになっている。

ヒストリック・ジェッダ・プログラムは、遺産委員会と連携し、考古学的資料の文書化、登録、保存に努めている。国家古文化財登録簿と科学的データベースは、サウジの専門チームによって保管された文書や写真とともに、これらの貴重な古文化財を保護している。

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