
リヤド:米国・サウジアラビア ビジネスカウンシル(USSABC)は水曜日、ビデオ公開会議を開催して、パンデミックの経済への影響に対処するB20のCOVID-19イニシアチブについて話し合った。
同会議は、G20諸国の財界人で構成するB20の取り組みに対する認知を促すことを目的とする。今回の健康危機における知見を共有する枠組みを米とサウジの民間企業に与えて、B20に提示できる現実的な提言を策定することに役立てる。
サウジアラビアは今年のG20議長国、Abdulwahab Al-Sadoun博士はB20の会議を準備するサウジ担当者であり、G20議長国として会議の運営管理に責任を負う。
同氏は水曜日の会議における基調演説になかで、世界の経済界の知見をB20のCOVID-19イニシアチブで活用して、パンデミックによる経済的危機を軽減する方法を力説した。
同氏は、B20の一員であるサウジアラビアの重要分野へのアプローチに対して今回の危機がもたらした影響や、将来の同等規模の危機において経済界が果たすべき役割にも言及した。とりわけ2021年G20サミットが、パンデミックによる影響が最も大きな国の1つであるイタリアで開催されることに言及した。
Al-Sadoun氏は現在に至るまでの危機への対応を検討して、世界経済の回復に重点的に取り組むうえで財界と政府がとるべき措置を提案した。同氏は、この規模の危機に対応するには協調的アプローチを採用することが重要であること、そして現在議論されている財界と政府の協調的対応により労働者を保護することの必要性を強調した。
「今回のような場合、中小企業が経済的影響を受けやすいことがCOVID-19ではっきりした」とAl-Sadoun氏はいう。「世界中の零細・中小企業を優先させるべきだ。最も大きな影響を受けたのが彼らで、多くの国において雇用の80%超を占めるからだ。彼らが存続できるようにしなければならない」
B20の事務局は企業や経済協力開発機構(OECD)と協力して、政策的施策の策定に取り組んでいると同氏は付け加えた。
OECDによれば、世界経済の短期見通しでは今年、コロナウイルス前の2.9%から2.4%まで成長率が低下することが見込まれており、第1四半期はマイナス成長の可能性がある。企業がCOVID-19危機の影響を受けた結果、世界の失業者数は2,500万を超えるとみられる。
Al-Sadoun氏はB20のその他の重要課題に話題を変えて、重要課題として女性の社会参加に初めて取り組んでいると述べ、現在B20の各国代表者の34%が女性であることを付け加えた。
会議はUSSABCの会長・最高責任者であるHall Delano Roosevelt氏の司会で行われた。同氏は、B20は中小企業を支援するイニシアチブをすでに立ち上げており、また、中小企業の取り組みを支援する一連の勧告を提出すると述べた。
USSABCのサウジ共同会長でサウジ投資銀行の会長でもあるAbdallah S. Jum’ah氏は、ビデオ会議を開いて、世界的危機がもたらしたビジネスの新しい現実を議論して、将来に備える場を提供したカウンシルに謝意を表明した。
「私たちは今や、目標の達成に向けてデジタル世界で働くことを学んだ」と同氏はいう。
USSABCはB20サウジアラビアの貿易・投資タスクフォースの一員。B20は、全G20加盟国のグローバル経済界を代表する。