
ドバイ:サウジアラビアが40億ドルの初期投資で観光開発基金を立ち上げる。サウジ観光省が日曜日に発表した。新型コロナウイルスのパンデミックや原油価格の下落に直面した同国が経済多様化計画の一環として立ち上げるプロジェクトである。
観光省は声明文の中で、観光開発基金により持分・負債証券への投資事業体が立ち上げられ、これにより民間銀行や投資銀行との協力による観光セクターの開発が可能になると述べた。
アル・ハティーブ観光相は、「観光セクターが前例のない世界的課題に直面するなかでの、この時期における基金の立ち上げは、サウジアラビア観光の長期的な見通しに対する投資家や民間部門の信頼の表れである」 と声明で述べた。
石油収入に依存してきた経済からの脱却を目的としたサウジ経済改革プランにおいて、観光は主要な柱の1つとされている。
サウジアラビアは昨年、外国からの観光客の受け入れを開始した。新たなビザ制度を開始するとともに、外国企業にも観光セクターへの投資を呼びかけ、2030年までには観光セクターが国内総生産(GDP)において現在の3%から10%以上へと成長するよう期待している。
アナリストは、ウイルス感染拡大抑制対策の経済的な影響に加え、原油価格の下落に伴う石油収入の大幅な落ち込みにも見舞われた今年、サウジアラビアの景気は深刻な後退に陥ると予想している。
ロイター