
ラマ・アルハマウィ
カンヌ:サウジ・フィルム・コミッションCEOであるアブドゥラ・アル・エヤフ氏は、サウジアラビアの若手映画制作者が情熱と才能を伸ばしていける環境を整えることによって、サウジアラビアの映画産業を推進することを目指している。
日曜日にカンヌのマルシェ・ドゥ・フィルムパビリオンで開催されたパネルディスカッションで、アル・エヤフ氏は、サウジアラビアの若手映画制作者と彼らが映画産業で果たす重要な役割についてのビジョンについて発表した。
「当コミッションは、サウジアラビアの映画制作者を強く信じている。実際、若手映画製作者の存在こそが当コミッションが様々な活動を続ける理由だ」とアル・エヤフ氏は述べた。
サウジアラビアの映画産業は、サウジアラビアの映画製作者、作家、職人たちの才能と情熱で満ち溢れている。今必要とされているのは、その成長を促進するための強力な組織的サポートだ。そこで、サウジ・フィルム・コミッションが役割を果たす。
文化省の傘下に置かれているサウジ・フィルム・コミッションは、サウジアラビアの映画制作者を支援するため、マスタークラスやワークショップ、トレーニングの提供など、数多くの普及活動や教育プログラムを提供してきた。
CEOによると、グローバル・レベルでもローカル・レベルでも、映画業界の成長においてサウジアラビアの人材は極めて重要な役割を担っている。
「若手映画制作者はフィルム・コミッションが設立される前から活動しており、コミッションがあろうとなかろうと活動を続けるだろう。このような映画人たちがいなければ、映画産業はサウジアラビアに確立しないと私たちは考えている。」アル・エヤフ氏は語った。
そのため、フィルム・コミッションは、パートナーシップの構築やカンヌ映画祭のよう国際的な映画祭への参加を通じて、サウジアラビアの才能ある人材に幅広い創造の機会を提供できるよう努力している。
サウジ・フィルム・コミッションやそのイニシアチブにより、2021年の第74回カンヌ映画祭以来、カンヌ映画祭におけるサウジアラビアのプレゼンスは強くなる一方だ。
サウジアラビアの多彩な13州には、豊富なロケ地候補があることで有名だ。映画祭の最初の数日には、このロケ地の豊富さに惹かれ、多くの映画プロデューサーや映画制作者が詳細を知るため、サウジアラビアのパビリオンに集まった。
多くの大ヒット映画シリーズがサウジアラビアでの撮影に興味を示しており、サウジアラビアの制作チーム、特殊効果アーティスト、俳優、その他多くの才能ある関係者が制作に貢献するための扉が開かれつつある。
アル・エヤフ氏は、サウジアラビア人は生まれながらのストーリーテラーであると言う。今必要なのは、映画セクター全体で彼らを支援し、エンパワーメントすることだと説明した。
また、「私たちは、彼らの仕事を本当に評価している。当コミッションの唯一の役割は、映画製作者をサポートすること、そして映画の制作を通して世界とサウジアラビアに彼らのストーリーを伝えるために、フレンドリーな環境をサウジアラビアに整備することだ」とアル・エヤフ氏は述べた。
サウジ・フィルム・コミッションは、パートナーシップの構築や投資、教育への取り組みを通じて、サウジアラビアの映画産業をローカル・レベル、グローバル・レベルの両方で拡大・強化することを目指している。
第75回カンヌ国際映画祭の期間中、サウジアラビアのパビリオンではプロデューサー、監督、俳優といった映画業界の世界的な大物たちを迎え、サウジアラビアでの映画プロジェクトに向けて提携を結んだ。
才能あるサウジアラビア人映画制作者を支援するだけがコミッションの役割ではない。サウジアラビアを舞台にした映画撮影から、サウジアラビアの多くの才能ある人材との映画制作まで、映画監督との協力体制を模索するコミュニティを育成することもコミッションの役割だ。
1月、コミッションは「フィルムメーカーズ」プログラムの第3期を開始し、サウジアラビア全土で学生を対象に包括的なトレーニングワークショップを実施した。
「当コミッションでは、トレーニングプログラムや助成金、数年前に立ち上げたファンドを通じて、すでに数百人の(サウジアラビア人)映画制作者とコンタクトを取っている」とCEOは述べた。
サウジ・フィルム・コミッションは、サウジアラビアを映画やクリエイティブ制作、映画産業の世界的なハブとして確立させるために、国内外の映画製作者に向けたインセンティブ・パッケージを立ち上げた。