
メネクセ・トクヤイ
アンカラ:サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン皇太子のトルコ訪問は、両国の「最悪の時代」に打ち勝ち、両国関係の新時代を切り開くと、有力議員が22日、アラブニュースに語った。
これは、過去4期にわたってトルコ・サウジアラビア友好委員会の委員長を務めたハリル・オズカン氏の見解である。「私たちは二国間関係における最悪の日々に打ち勝ちました。4月のトルコのエルドアン大統領のサウジアラビア訪問後、両国は過去を捨て、新しい関係を築くことによる連携強化を約束しました」と、アラブニュースの独占インタビューで述べた。
オズカン氏はサウジアラビアを「兄弟国」と定義し、トルコが安全保障やテロ対策の提携など、複数の分野でこれまでの戦略的協力とパートナーシップを更新しようとしていると述べた。
「私たちは経済、軍事、防衛の各分野で、過去数年に対する埋め合わせとして近いうちに本格的な具体的措置がとられることを望んでおり、皇太子の訪問がこうした分野における大筋での合意につながることを期待しています」と同氏は述べた。
オズカン氏はキングサウード大学のイスラーム学科を卒業し、サウジアラビアで教師も務めた。同氏はまた、トルコのアラブ系住民が多く住む故郷のサンリュルファで、アラビア語センターを設立した。
「トルコとサウジアラビア王国は、それぞれの地域にとって重要な国である。戦略的パートナーシップはすべて地域の安定に大きく貢献するものであり、トルコはいかなる地域紛争の調停にも常にオープンです」と与党・公正発展党(AKP)の議員であるオズカン氏は述べた。
オズカン氏によると、両国の関係者はまず、共同貿易と投資の改善に焦点を当てる。また同氏は、サウジアラビアはトルコに重要かつ戦略的な投資を行っていると述べた。
「コロナウイルス対策緩和の一環として、サウジアラビアは6月20日、国民のトルコへの渡航を解禁した。22日水曜日の訪問を前にしたこの決定は、観光関係も後押しするだろう。両国は貿易関係を多様化し、相互の歩み寄りによって近い将来、貿易量を向上させることを望んでいる」と同氏は述べた。
トルコのサウジアラビアへの2021年の輸出額は8億8,600万ドルで、サウジアラビアのトルコからの輸入額は2022年の最初の2か月間で2.8%増加した。
サウジアラビア人観光客の誘致は、トルコの優先事項の一つである。トルコはサウジアラビアの多くの家族連れが休暇で訪れる国であり、トルコの巡礼者たちはハッジ(巡礼)のためにサウジアラビアを訪れる。先日、毎年恒例のイスラム教の儀式であるハッジを行うために聖地マッカに巡礼者の第一陣が到着した。
同国は今年、共同プロジェクトの立ち上げにより、観光部門の国内総生産(GDP)への貢献度を最大15%まで高めることを目指している。
議会委員会が今後、定期的にサウジアラビアを訪問予定で、最初の訪問はイード休暇後に予定されている。
オズカン氏は、サウジアラビアのトルコ大使館が貿易問題についてフォローアップしていると述べた。「我々は、今後の課題を克服するために経済・貿易関係の修復に最善を尽くすだろう」と述べた。