• 国連によると、サウジアラビアは2021年、第3位の主要な援助供与国となった
• 国内で人権改革を進める一方、サウジはロヒンギャやウクライナ、パレスチナ、イエメン、シリアの人々のことも忘れていないと代表は述べた

エファレム・ コッセイフィ

ニューヨーク市：サウジアラビアは、国際人権条約が課す義務のすべてを果たし、これら条約によって設立されたすべての機関と協力するよう尽力するという決意表明が10月20日木曜日、国連委員会で行われた。

この誓約は、国連総会第3委員会の会合中に、サウジアラビア国連常駐代表アブドルアジーズ・アル・ワシル氏が行ったものである。国連総会には6つの委員会があるが、第3委員会は人権、人道問題、社会問題を扱う。毎年10月に会合が開かれ、11月末までに作業を終わらせることを目指す。

サウジアラビアは、国連の主要な5つの人権条約に加わっており、経済・社会・文化的権利の保障、人種およびジェンダー差別の撤廃、拷問と強制失踪の禁止、児童・移民労働者・障がい者の権利保護に取り組んでいる。

アル・ワシル氏は委員会に対し、サウジアラビアは開発戦略「サウジ・ビジョン2030」の始動以来、人権問題に関する大規模な改革プログラムに着手したと述べた。そこには「人権を保護するための法的、制度的枠組みと手続きの強化および特に司法レベルでの救済策の作成」が含まれる。「司法は、人権の保護と促進のための主要な保証人の役割を果たす」ためである。

「サウジアラビア政府はまた、この問題に関連する制度、プログラム、政策上のプロジェクトに参加してもらうことで、人権問題に関わる団体と個人を支援します」

「これらの改革と、それが短期間で成し遂げられたことは、人権の保護と促進に役立つことすべての実行に向けて前進するという我が国の決意を示しています。さらに、サウジアラビアの改革計画は、基本的人権の限界を超えて、我が国の住民すべての生活の質を高め、繁栄と幸福を確実にするようなプログラムを含んでいます」

アル・ワシル氏は、人権の保護と促進に関して、国際的なメカニズムとの協調というサウジアラビアの立場を繰り返した。氏によると、サウジ人権委員会と国連人権高等弁務官との間で交わされた基本合意書に則って、国家の能力を高めるためのプログラムが進行中である。

サウジアラビアは引き続き、国内での人権改革を進めているが、これは「世界中の災害や紛争の影響を受けた地域に住む人々に人道支援の手を差し伸べ」ないことを意味するのではないとアル・ワシル代表は説明した。

国連によると、サウジアラビアは2021年、第3位の主要な援助供与国となり、つい先週も、食糧・医薬品など、4億ドル相当の対ウクライナ人道支援を発表したばかりである。

さらに、アル・ワシル氏によれば、サウジの対パレスチナ支援は過去2年間で総額5億ドルに達した。氏はパレスチナの大義がサウジアラビアにとって「一義的」であり、「兄弟であるパレスチナの人々がすべての正当な権利、とりわけ東エルサレムを首都として独立国家を樹立する権利を手にするまでその状態は続く」という立場を繰り返した。

一方、イランの支援を受けるフーシ派武装組織と闘うイエメンの人々と連帯することは、サウジアラビアにとっては選択の余地のない「義務」だとアル・ワシル氏は述べた。

氏は、国連安保理決議第2216号およびその他の地域イニシアチブに基づいてイエメンでの政治的解決を目指すすべての国際的な努力をサウジアラビアは支持すると繰り返した上で、フーシ派によるイエメン市民への「大人にも子供にも降りかかる」人権侵害を非難した。

アル・ワシル氏は、サウジアラビアはイエメンの人々に人道支援の提供を続けると明言した。サウジ政府関係者によると、これまでの対イエメン支援は総額で190億ドル相当になる。

またアル・ワシル氏は、ロヒンギャの人々の苦境についても言及し、サウジアラビアはこの少数派イスラム教徒の苦しみを重く受け止めるとともに、ロヒンギャおよびその他のミャンマーの少数派集団の状況を「大きな関心をもって」注視していると述べた。

氏はイスラム協力機構が、第3委員会との協力を含め、ロヒンギャの支援に振り向けている努力を称えた。

シリアでの戦争について、アル・ワシル氏は「早急な政治的解決により、シリアを危機から救い出し、テロ組織や外部からの影響を駆逐し、シリア難民が故郷に戻って再建を始められるようにする」ことを求めた。