
アラー・アリ
ジッダ:要特別支援の生徒たちを公立学校に統合・入学させることは、彼らの社会的スキルや認知スキルを伸ばすのに非常に有効であると専門家が述べる。
精神分析医のダリーン・アル・カマシ氏は、統合は要特別支援の生徒たちにとって、仲間たちとの日々の交流のなかで新たなスキルを獲得し、実際の体験に身を置くことができるため、非常に有益であると述べた。
「それはまた、身体的障害をもたない生徒たちにとっても良い効果を生みます。要支援の生徒たちが社会的、教育的状況にどのように対処するのかを目の当たりにするという新たな経験を学べるからです」と彼女はアラブニュースに語った。「彼らは障害を持つ生徒たちを受け入れて、その違いを小さなものとして捉えられるようになります」
統合には、部分統合と全面統合の2通りがあると彼女はいう。全面統合とは、要支援の子供を他の生徒たちと同じ学校環境のなかに置くものであり、部分統合は、要支援の生徒たちが他の生徒たちといっしょに課外活動や図画の授業に参加できるようにするものだ。部分統合ではまた、要特別教育の生徒たち専用の教室も必要となる。
子供たちを低年齢のうちから統合させることは、彼らにとって良い結果をもたらし、IQの向上にもつながる。アル・カマシ氏は、身体障害をもつ生徒たちのIQが低いのは、親たちが彼らを幼いうちから統合させないためであると述べた。公立学校の95%は、こういった生徒たちを受け入れる設備が十分に整っていると彼女はいう。
教育省は、障害をもつ生徒すべての個々の要件に合うカリキュラムの導入を計画している。この動きは、視覚障害や聴覚障害、自閉症、コミュニケーション障害を持つ生徒たちを公立学校に統合させるという構想に続くものである。
教育省は、特別教育プランの準備や、要支援生徒たち向けの教育方針策定に取り組んでいる。同省はまた、公立学校に入学する要特別支援生徒のために作成した公立学校特別教育カリキュラムも実施している。
要特別支援の息子をもつウム・ファリス・アル・ガムディ氏は、公立学校における統合化の取り組みによって彼女の息子は、強い個性を伸ばし、リーダーシップ能力を発揮させることができるようになったと述べた。
「息子は、クラスメートや友達の前で自分の個性を発揮することに興味をもつようになり、今では自信もついてきたようです。これは、他の生徒たちと交流する機会を与えてくれた学校のお陰です」と彼女はアラブニュースに語った。
2017年の障害者に関する統計局の報告によると、リヤドは障害者の割合が25.13%と最大で、ナジュランが0.87%と最小であった。統計はまた、5歳以上の要特別支援者は7.78%であることも示している。