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リヤドの司法会議、司法のデジタル移行を議論

 5日、リヤドのリッツカールトンで開催された「司法に関する国際会議」で講演するサウジアラビアのワリド・アル・サマーニ法務大臣 。(アブドルラハマン・アル・モファレフ)
5日、リヤドのリッツカールトンで開催された「司法に関する国際会議」で講演するサウジアラビアのワリド・アル・サマーニ法務大臣 。(アブドルラハマン・アル・モファレフ)
5日、リヤドのリッツカールトンでの「司法に関する国際会議」に出席する人々。(アブドルラハマン・アル・モファレフ)
5日、リヤドのリッツカールトンでの「司法に関する国際会議」に出席する人々。(アブドルラハマン・アル・モファレフ)
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06 Mar 2023 12:03:24 GMT9
06 Mar 2023 12:03:24 GMT9
  • 2日間の会議には、数多くのセッションで国際的な専門家50人、4000人以上のゲストが参加する予定だ

ガディ・ジュダスラファ・アルクナイジ

リヤド:司法制度は加速する変化に対応し、改善と発展の機会を得る必要があると、5日、サウジアラビアの法務大臣が述べた。

ワリド・アル・サマーニ大臣は、リヤドのリッツカールトンで開催されている「司法に関する国際会議」で発言した。 

「デジタル技術の活用を通じた司法へのアクセスの強化」と題したこの2日間の会議には、数多くのセッションに、国際的な専門家50人と4000人を超えるゲストが参加する予定だ。

アル・サマーニ大臣は「この会議は、特に技術支援や司法・法的保証の強化に関して、経験を伝え、手続きを交換するための司法パートナーシップを構築することを目的としている」と述べた。

王国の法務部門は、国際的な専門家と協力しながら、「司法手続きの効率を向上させる」ことを目指していると、大臣は付け加えた。

「国は、デジタルコンサルテーションを変革し、正義、透明性、価値を反映した…取り組みを立ち上げることを通じて、司法部門を含む全ての部門の発展を目指す」

アル・サマーニ大臣は、人間が我々の生活におけるテクノロジーの台頭を恐れるのは自然なことだと述べた。

「デジタルトランスフォーメーションの変化は、現実となっている。今の選択肢は、5年後には選択肢でなくなる」

しかし、アル・サマーニ大臣は、テクノロジーは進歩したとしても、人間や人間の思考に取って代わることはできないと説明した。

シンガポールのカシビスワナタン・シャンムガム内務兼法務大臣の代理として登壇したシンガポールのラハユ・マフザム法務・保健上政務次官もアル・サマーニ大臣に同意した。   

「(テクノロジー)が提示できないのは、有意義な対話、弁護士の判断、人間からもたらされる法的分析だ」と、マフザム氏は述べた。「人間によるインプットは、特に法制度においては、常に重要だ、なぜなら、これは人との関わりに関することだからだ」

欧州司法機構のボスヤン・スクルレク副理事長は、EU域内の司法協力の非常に重要な課題となっている個人データの保護について議論した。 

同氏はまた、将来のテクノロジーに関しては、各国内での信頼の重要性を強調した。

「対話によって、我々は信頼を築くことができる。我々はお互いに話し合う必要がある。理由を説明する必要がある。そして、法的規定を理解する必要があり、これにより、ビジョンを見出すことができる」と、同氏は述べた。

「魔法のような処方箋はない。その役割は常に難しい。EUの中では、非常に似たようなシステムもあったと言える。しかしそれでも、瞬く間に相互の企業のツールを交換できる今日のような段階にまで発展するのには20年かかった」と、同氏は付け加えた。

サウジアラビアの弁護士リーム・アリフ氏は、プレゼンテーションの中で、「人工知能は、既に世界中の司法制度を変革している」と述べた。

「テクノロジーの名の下に行われるこれら全ての変革や開発は、意思決定を強化しながら司法プロセスを合理化するのに役立ってきた」とアリフ氏は述べた。

2022年には、サウジアラビアの公聴会の95%、調停セッションの100%がバーチャルで行われたことを、同氏は明らかにした。

過去2年間で、サウジの司法制度では、3000万件の委任状がオンラインで発行され、1億7000万件の不動産文書がデジタル化された。

会議に合わせて、来場者が司法分野における最新のICTやAI技術を探求することができる「司法技術展」が開催されている。

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