• 「鉄の拳をもって、レバノンの地で危害にさらされているあらゆる市民の解放に取り組みます」とマウラヴィ内務大臣はツイートした

ベイルート：レバノン軍諜報局は、27日の夜にベイルートで拉致されたサウジアラビア国民を解放し、事件に関与した容疑者を逮捕した。

「諜報総局の哨戒隊は、レバノン国境での定性作戦の後、拉致されていたサウジアラビアのマシャリ・アル・ムタイリ氏を解放し、事件に関与した多数の逮捕にも成功しました」と、30日の声明でレバノン軍は発表した。

拉致被害に遭ったサウジ市民はサウジアラビア航空会社のベイルート営業所管理職員で、現在はヘルメルにある陸軍諜報局の保護預かりとなっている。

治安情報によると、拉致は27日の夜、2台の盗難車を使った7人によってベイルートで実行されたという。レバノン軍は犯人のうち4人を特定し、その住居を強制捜索した。

軍によると、拉致犯7人のうち3人が、兵士ではないにもかかわらず軍服を着用していた。

これまでのところ、軍はバールベックのアル・シャローネ地区とシュタウラで強制捜索を実施し、その間に12人の逮捕に成功している。

捜索の一部には、拉致犯にアル・ムタイリ氏を解放するよう圧力をかける目的があった。

拉致犯は、国境付近の地域を通ってシリア領土へ被害者を移送する計画を立てていた。 

ナジーブ・ミカティ暫定首相は、「治安状況を制御し、レバノン人とレバノン在住国民の安全に対するいかなる脅威も許さないという主張」を確約した。

事件について、暫定首相は次のように述べた。「今回のサウジ市民の拉致は、あらゆる観点から非難に値するものであり、彼の解放と、拉致に関与した者たちの逮捕に尽力した軍部を祝福します。私たちは、アラブ諸国の安全と安心を脅かす行動の踏み台にレバノン領土が利用されるのを阻止することに加えて、すべてのアラブの兄弟がレバノンに戻ること、彼らに対するいかなる脅威も防ぐことを強く願っています」

レバノンのサウジアラビア大使館は29日、「サウジ市民の失踪の状況を明らかにするためにベイルートの関係官庁と連絡を取っている」と発表していた。

同大使館は声明で、「サウジ市民の家族から、本人との連絡が途絶えたという通知」を受け取ったと認めていた。

レバノンのサウジアラビア大使館職員には、市内の通りに出かけないよう指示が出されている。

声明は次のように述べている。「ベイルートでサウディアに務め、レバノン山のアラムーン地区に住んでいるサウジアラビア国籍のマシャリ・M氏は、27日の午前3時頃にベイルートで拉致されました。拉致犯は、ベイルート南郊から被害者家族に連絡して身代金を要求しました」

拉致犯からの音声メッセージは、被害者の解放に40万ドルの身代金を要求するものだった。

治安当局者は、サウディア従業員は同航空会社の管理部門所属で、軍服を着た4人に誘拐されたとみられている、と述べた。

レバノンの治安部隊は、ベイルート南郊の3か所、ハズミエ、ダフル・アル・バイダルを監視していたが、被害者の車は後にベッカー地域で発見された。

当局者は次のように述べた。「拉致されたサウジ市民が無理やり押し込まれた車両は、ベイルート中心部近くのバショーラ地区にありました」

被害者は、ベイルート中心部のビール地域にいたことが最後に確認されており、アラムーン地域につながるベイルート空港へ向かう途中の路上で目撃されたと考えられている。

「事件は注意深く監視されています」と、軍の関係者はアラブニュースに語った。

アル・アラビアTVは、レバノン治安部隊が拉致実行犯についての最初の手がかりを得たと報道した。

バサム・マウラヴィ内務大臣は、国内治安部隊と共にこの事件を監視していたと述べた。

マウラヴィ内務大臣は、事件を受けて、王国のレバノン大使であるワイード・ブハリ氏とも連絡を取っていたと述べた。

マウラヴィ内務大臣は、「鉄の拳をもって、レバノンの地で危害にさらされているあらゆる市民の解放に取り組みます」とツイートした。

「今回の事件は、レバノンの兄弟たちとの関係に影響を与えるものです。犯人は厳しく処罰されるでしょう」

ある政治評論家は、今回のサウジ市民の拉致について、「不審な目的で行われた、非常に危険で非難されるべき、容認できない問題」であると解説した。

報道によると、ブハリ大使は29日にレバノン軍司令官のジョセフ・アウン将軍と会合した。