
ハラ・タシュカンディ(Hala Tashkandi)
リヤド:イスラム教徒の世界で最も愛されている、ラマダンの伝統の1つは、聖なる1か月を迎える飾りつけだ。この時期、提灯の購入はどの家庭にとっても悩みのたねになる。
通りは三日月型のライトときらめく光で照らされ、きちんとしたホテルでは、どこも利用者が楽しめるイフタールテントを設置している
このお祝いの時期に、喜びを表現するのにこれ以上の方法があるだろうか?
聖なる1か月を迎えるまでの数週間は、どこでもラマダンの飾りつけが見られる。地元のスーパーマーケットから高級家具屋、そして低価格のアブリヤリーンまで、どこでもラマダンの飾りつけを販売しており、ラマダンの1か月が始まる前の買い物客は、皆お祝いの雰囲気を味わえる。
もちろん、サウジアラビアにおけるラマダンの飾りつけに関する一番の供給源はアブリヤリーンだ。安くて、手軽で、ほぼすべての地区に1つはあるため、ラマダン時期の買い物客にとって最高の場所になっている。
しかし、Al-Watan新聞によると、ほとんどのアブリヤリーンがこの時期ラマダン商品の価格を大幅に引き上げ、提灯の価格は通常のほぼ2倍にあたる20~60SR(サウジアラビア・リヤール)(5-16米ドル)になっており、ラマダンの準備をする数週間と実際のラマダンの期間には、通常メートルあたり5SRする従来の生地が、3倍の15SRにもなっている。
それでもアブリヤリーンの商品は、他よりも手頃な価格だ。
総合スーパーチェーンのDanubeも、ラマダンの商品を集めているが、立派な提灯は300SR以上もする。
ただし品質の違いは明らかで、値段の差にも十分納得できる。
家具屋もこの時期の飾りつけを探すのに最適な場所だ。
Centrepoint、Nice、Sacoといったチェーン店も、さまざまなサイズと色の提灯、ひも状ライト、その他の定番商品を販売している。
サウジアラビア外にいるイスラム教徒は、ラマダンを十分に祝えないかと思うかもしれないが、グローバリゼーションが過去数年で大きな進歩を遂げ、以前にはなかったような方法を提供している。
飾りつけやコスチュームなどのパーティー用品の販売を専門とする、米国の小売チェーンであるParty Cityは、2018年にアメリカ初の小売業者として、ラマダンとイードに関する商品を、オンラインストアと従来の店舗で提供したとレポートされている。
Party Cityでは、使い捨ての食器、風船、さらにイードまでのカウントダウン用カレンダーなどを購入できる。
米国に住んでいる345万人のイスラム教徒(ピュー研究所による)にとっては、おそらく待ちに待ったサービスだろう。
英国の約330万人のイスラム教徒(国家統計局による)にはEidparty.co.ukがあり、万国旗、おもちゃ、ギフト、飾りつけ、さらにはクッキー型や自撮り用の道具といった斬新な商品も取り揃えている。
グローバルな大企業
ヨーロッパにいるイスラム教徒は、オランダ企業であるeidmubarak.euをみれば、ラマダンやイードからイスラムの結婚式、さらにはハッジやウムラといった巡礼まで、あらゆるイスラムの行事をテーマにしたパーティー用品が揃っている。風船、壁掛け、グリーティングカードはすべてこのサイトで購入できる。
他の地域に住んでいるイスラム教徒も、AmazonやAliExpressといったグローバルな大企業を使えば、飾りつけ用品を自宅に届けてくれる。「ラマダン」ですばやく検索すると、何百もの商品が表示されるのだ。
Amazonには、ラマダンが何であるかを簡単に説明する英語の本も揃っており、子供やイスラム教徒でない友人とも楽しめる。
手作りの商品やパーソナライズされたものを探している人は、Etsyで「ラマダン」を検索すればいい。マグリブ(日没)とファジュル(夜明け)の祈りの時間を毎日更新できるホワイトボード、「ラマダンカリーム:今日は断食」と書いてあるTシャツ、「水さえも禁止」とボソッと書いてあるふざけたボタンなどは、注文してパーソナライズできるラマダン商品の一部だ。