
パリ: 「ドラゴンボール」シリーズのファンは、今後数週間のうちに、新作ゲームやアニメシリーズなど、多数の新製品発売を控えている。
今年3月に亡くなった日本の漫画家、鳥山明氏が1984年に発表した「ドラゴンボール」は、史上最も売れた漫画シリーズのひとつとなり、数えきれないほどのアニメシリーズ、映画、ビデオゲームを生み出してきた。
「ドラゴンボール:スパークリング!ZERO」は、過去最多の182人のキャラクターが登場するバトルゲームとして金曜日に発売される。
「我々にとって非常に重要な発売であり、成功を願っている」と、ゲームの発売元であるバンダイナムコのフランスにおけるプロダクトマネージャー、モーリス・フォンテーヌ氏はAFPに語った。
また、フランチャイズ40周年を記念して、新作アニメシリーズ「ドラゴンボール超」が発表される。
昨年、このシリーズの制作スタジオは、鳥山氏がタイトルを考案したとする声明を発表した。
また、この番組の脚本家として鳥山氏の名前も挙げられており、声明では「『大魔』は英語で『悪』を意味する造語です」という鳥山氏のコメントを引用している。
このフランチャイズのファンたちは、新商品が鳥山氏の遺産を受け継ぐことができるか、固唾をのんで見守っている。
「私が初めてこのシリーズに触れたのはビデオゲームでした」と、19歳の日本人学生、田中勉さんはAFPに語った。彼は、ストーリーとキャラクターの「シンプルさ」を強調した。
1984年に日本の少年たちに愛された雑誌「少年ジャンプ」で連載が開始された当初は、孫悟空という名の猿のしっぽを持つ少年が、複数の幻想的な世界を冒険する物語が描かれていた。
コメディと不条理な冒険物語の要素を併せ持つこのシリーズは、中国の古典「西遊記」の影響を受けたストーリーに武道アクションを融合させた。
500を超えるエピソードで、尖った黒髪を持つ主人公が、神秘的なドラゴンボールを7つ見つけ出すために、異世界の敵と戦う。
「私の父の世代はドラゴンボールが大好きで、家族で見ていました」と、30代の日本人女性、綾瀬さんは語った。彼女は、このフランチャイズは「私たちの生活の一部」だったと付け加えた。
世界中で翻訳された「ドラゴンボール」は、数え切れないほどのアニメ、映画、ビデオゲーム、トレーディングカード、コレクター向けフィギュアを生み出し、莫大な収益を上げている。
サウジアラビアは今年初め、世界初の「ドラゴンボール」をテーマにしたテーマパークを建設する意向を表明した。
集英社によると、この漫画は世界中で2億6000万部以上を売り上げている。
1986年以降、100以上のビデオゲームが発売され、数千万本が売れ、5つのアニメシリーズが制作された。
しかし、フランチャイズの短期的な収益源としての将来性は確実であるように見えるが、長期的な見通しはそれほど明確ではないと、ジャーナリストで漫画専門家の須藤氏は言う。
「商業的な仕組みは整っている」と須藤氏は言うが、「今後の課題は、鳥山氏抜きで創造性を維持できるかどうかだ」と指摘する。
「新しいアイデアが生まれなくなれば、すべてが繰り返しになり、若い世代にアピールするのが難しくなるだろう」と付け加えた。
AFP