

開田裕治氏は、日本のベテランイラストレーター兼メカニカルデザイナーであり、ゴジラなどの巨大怪獣や怪獣の作品で知られている。
怪獣画家として知られる開田氏は、ウルトラマン、ガンダム、巨大ロボットなど、日本の主要なフランチャイズの作品も手がけている。
開田氏は、イラストレーションのインスピレーションについて、アラブニュース・ジャパンに独占的に次のように語った。「日本の怪獣映画や特撮映画から多くのインスピレーションを得ています。私はゴジラの最初の映画が公開される前年に生まれ、毎年公開される東宝特撮映画を心待ちにして育ちました。ですから、それらの映画は私に大きな影響を与えました」
開田氏は、1977年に朝日ソノラマから出版された『ウルトラマン特撮映像全集』に掲載された『科学パトロール基地全図』と『ウルトラ警備隊基地内部図』が、自身の初めての仕事だったと語った。
同氏は、仕事には常に多くの課題があると語る。課題は仕事によって異なるが、共通する課題は、クライアントが最も望むイラストとはどのようなものかを理解することだ。
ゴジラ・フランチャイズでの仕事について、開田氏は次のように語っている。「特に印象に残っているのは、友人のミュージシャン、井上誠さんのアルバム『ゴジラ・レジェンド』シリーズのジャケットを手がけたことです。このアルバムでは、シンセサイザーやその他の楽器を使って現代風にアレンジしたゴジラ音楽が採用されており、私はこれまでにない視点からゴジラを描くことができました」
昨年はゴジラ・フランチャイズの70周年記念の年であったが、開田氏はこの世界的現象の一端を担うことになった感想を語った。
「ゴジラはこれまで何度もブームが来て去っていった。ゴジラは認知度が高く、魅力があり、背景も深いキャラクターだが、ブームに便乗した粗悪な作品を作り続ければ、単なる消耗品としてその力を失うでしょう」
「ゴジラ生誕70周年を迎え、新たなゴジラブームが到来しているが、ヒット作の続編を安易に作れば観客は来るという旧態依然とした映画界の風習に縛られることなく、一過性のブームに終わらないゴジラ映画が今後も作られ続けることを期待しているし、怪獣イラストレーターとしてそのお手伝いができればと思っている」と付け加えた。
ウルトラマン、ガンダムなど、日本の人気シリーズ作品に長年携わってきたことについて、開田氏は次のように語っている。「ウルトラマンシリーズでは、ウルトラQのLD(レーザーディスク)のパッケージイラストが印象に残っています。理解のあるクライアントのおかげで、自分が描きたいウルトラQの世界を自由に描くことができた。ガンダムシリーズでは、グッズの中心となるプラモデルのパッケージイラストを多く手がけられたことが一番の思い出です」と語った。
開田氏は、ドバイ国際空港でのトランジットで中東には1度だけ行ったことがあるが、中東の国を訪れてその文化を直接体験したことはないという。ドバイでは、世界最大級の規模と利用客数を誇る空港のスケールの大きさに圧倒された。
同氏は、今年中に自身の作品集を2冊出版したいと語った。
ゲーム、アニメ、マンガのイラストレーターを目指す人へのアドバイスを求めると、「自分が一番好きな世界、思い入れのある作品やジャンルを持つことは、イラストレーターとして非常に強力な武器になる。それを基盤として、自分のイラストの世界を広げていってほしい」と開田氏は語った。