

アミン・アッバス
ドバイ:第14回エミレーツ航空文学フェスティバルは、2月4日から14日までの11日間、47カ国から180人以上の作家が参加した。自国の才能を発揮した、過去最大規模となる同祭典を終えて、本日閉幕した。
2月4日の公式式典には、ドバイ文化芸術庁(ドバイ・カルチャー)長官でドバイ行政評議会メンバーのシェイカ・ラティファ・ムハンマド・ビン・ラーシド・アル・マクトゥーム氏と、文化・青年相のノーラ・ビン・モハメド・アル・カービ氏が出席した。セレモニーでは、著名な作家がフェスティバルのテーマ「ヒア・カムズ・ザ・サン」に関するそれぞれの解釈を語り、ドバイ青年合唱団とレプトン・スクール合唱団による楽しいパフォーマンスも披露された。
フェスティバルのディレクターであるアラハム・ボローキ氏は、今年のエミレーツ航空文学フェスティバルの感想をアラブニュース・ジャパンに寄稿した。「私たちは、2年以上前に世界を襲った新型コロナウイルスのパンデミックとまだ向き合っています。しかし、私たちは希望を持ち、この暗い時代から抜け出したいと思っていました。フェスティバルのチームはとても素晴らしい仕事をしてくれました。そして多くの人々が、現在の状況に適応する方法を学ぶなか、国際的な作家たちが直接ここに戻ってきてくれました」
「私たちのフェスティバルは、エミレーツ文学財団の評議員会と多くのスポンサー、特にタイトルスポンサーであるエミレーツ航空と、創立パートナーのドバイ・カルチャーからの支援なしには実現できませんでした。私たちは、すべてのパートナーとサポーターに感謝しています。私たちは小さなチームです。このような、大規模で複雑なイベントを運営できるのは、素晴らしいボランティアのおかげです。彼らの努力に深く感謝しています。最後に、このフェスティバルを実現するために年間を通して働いて頂いている財団のチームにも、心から感謝したいと思います」
マルチな才能を持つ人気児童文学者のデイヴィッド ウォリアムズ氏のセッション、イタリア料理の巨匠アレッサンドロ・ボルゲーゼ氏によるディナー、起業家ゲイリー・ヴェイナチャック氏の最先端のインサイトを提供するセッションなど、フェスティバルを通じて多くのイベントが完売となった。また、アーメド・ムラド氏、アッザ・ファハミ氏、アメド・エル・ガンドア氏、日仏のアニメーターアルト健氏、日本の作家川口俊和氏、『ハウス・オブ・グッチ』の作家サラ・ゲイ・フォーデン氏、『ブリジャートン家』の作家ジュリア・クイン氏など、観客に人気の著名人が集まった。また、NASAの宇宙飛行士ニコール・ストット氏やUAEの宇宙飛行士ハザ・アル・マンスーリ氏が登場し、宇宙旅行にも焦点を当てた。
特別イベントとして、砂漠で世界の詩を朗読する、本フェスティバルの名物企画「デザート・スタンザス」が復活した。2月7日には、チャールズ・ディケンズ氏の誕生日を祝い、彼のひ孫にあたるルシンダ・ディケンズ・ホークスリー氏を特別ゲストに迎え、『大いなる遺産』の登場人物「ミス・ハヴィシャム」の結婚式を開いた。アフラ・アティック氏、そしてナッシュビル在住のシンガーソングライター、ブレント・シャトルウォース氏が音楽で参加した。
子供向けのプログラムでは、アリ・スパークス氏、ベン・ベイリー・スミス氏、ポリー・ダンバー氏、ベン・ミラー氏、イラストレーターのロブ・ビダルフ氏、レイン・レッドマン氏による笑いに満ちたセッションなど、あらゆる年齢の子供たちを楽しませるプログラムが用意された。
また、このフェスティバルでは、中東地域における「ボイス・オブ・フューチャー・ジェネレーションズ」の第2シリーズのストーリーを掲載した書籍の出版、首長国文学財団(ELF)によるセディキ・ライターズ・フェローシップ:ファースト・チャプターの一期生メンバーや、エミレーツ・リトフェスト・ライティング賞の受賞者の発表も行われた。
教育に特化した「エデュケーション・デー」には、何百人もの生徒がフェスティバルに参加した。多くのセッションはライブストリーミングで教室に直接配信され、何千人もの生徒が視聴した。「ロイヤル・グラマー・スクール・ギルフォード・ドバイ・レター・ライティング・コンペティション」、「オックスフォード大学出版局ストーリーライティングコンテスト」、「シェブロンリーダースカップ」などの児童向けコンテストの受賞者が会場で祝福された。「エミレーツNBDポエトリー・フォー・オール・コンペティション」の受賞者は、ライブ配信されたセレモニーで詩のパフォーマンスを披露した。
エミレーツ航空文学フェスティバルは、2023年に第15回を迎える予定。