
ジュネーブ:スイスの税関当局は5月31日、通常の車両検問で、国内に密輸された700年近く遡る年代物の日本刀を発見したと発表した。
スイス連邦関税国境警備局の発表によると、この日本刀は1353年に製造されたもので、65万ユーロ(70万ドル)の価値があるという。チューリヒ近郊で通常の検問を行っていた際に、スイスナンバーの車の中から発見された。
車内からは他にも、古文書、契約書、請求書などを含む数点が見つかった。
車を運転していた男は娘を同乗させており、ドイツから入国する際、タインゲンの検問所でこれらの物品を申告しなかったという。
税関当局は犯罪調査を開始し、運転していた男はこれらの所有者ではなく、雇い主の依頼を受けてシュツットガルトで日本刀を預かっただけであることが判明した。
相談を受けた税関の専門職員は、日本刀の骨董品の輸入はスイスの文化財譲渡法(KGTG)に違反すると判断した。
この法律は、人類共通の文化遺産を保護し、文化財の盗難、略奪、蜜輸などを防止することを目的としている。
捜査の後、州当局は雇い主に対し、KGTGに違反したとして6000スイスフラン(6250ドル、5800ユーロ)超の罰金を科した。
一方、税関当局は、運転していた男から5万4000フラン近い付加価値税を徴収したとし、今後さらに最大80万フランの罰金が科される可能性もあると述べた。
AFP