


シャルジャ芸術財団と、東京現代美術館で芸術監督を務める長谷川祐子学芸員の4年間のコラボレーション第2弾の一環として、シャルジャ展覧会がシャルジャ舞台芸術アカデミーで1月25日、日本の太鼓パフォーマーによるパフォーマンス「自然のリズム:日本からの鼓動」を開催した。
林は日本の太鼓演奏の伝統的な技術を芸術にまで高め、かつてないレベルの名人芸と優れた能力を必要とする太鼓の新しいスタイルを生み出したことにより、日本の音楽史におけるイノベーターとして認められている。
そのようにして林は太鼓を伴奏打楽器としての伝統的な役割から解放し、現代的なソロ楽器として新たな命を吹き込むことで、音楽の新たな領域を切り拓いてきた。
「和太鼓の歴史は非常に古く、伝統的な行事ではたいてい演奏されていました。私が50年前にこの道に入った時、若い世代の人たちは和太鼓に関心がなく、私はこのままでは和太鼓が無くなってしまうのではないかと思いました。そんな理由で、和太鼓を使った現代的な独自の音楽スタイルを作ることに決めました」と、林は言う。
パフォーマンスは2つのパートで構成され、全体として伝統的な日本の芸術活動を紹介した。
最初のパートは林とピアニスト・新垣隆の異色のコラボレーションだった。2人はモーリス・ラヴェルの有名なクラシック作品「ボレロ」と、湯山昭作曲の「鬼あられ」を演奏した。
パフォーマンスの2つ目のパートは和太鼓に重点が置かれ、林が「英哲風雲の会」のメンバーと共に「澪の蓮」を演奏し、新しい現代的な和太鼓のスタイルを見せた。この作品は、日本と韓国のさまざまな文化間の絆を積極的に作り出そうとした学者・浅川巧の人生と業績から発想を得ている。
パフォーマンスの後、林はアラブニュースに対し次のように語った。「私は過去8年にわたり、UAEやオマーンなど、中東の多くの場所を訪問してきました。これまでの私のパフォーマンスを見に来てくれた人々の反応や意見には、とても喜ばされたり、驚かされたりしました。現代における和太鼓の本当の意味を伝えるパフォーマンスを続けられることを楽しみにしています」