

ディアナ・ファラー、ドバイ
コーヒー文化は中東と日本に共通しており、アラブ人も日本人も自分たちの厳しい基準に適う一杯を探している。
これを念頭に、アラビカCEOのアフメド・アル・ダルマキ氏は、アラブ首長国連邦で最初の日本ブランド「アラビカ」のコーヒーショップを開店した。
アラブ首長国連邦におけるオリジナルで品質の良い日本製品の需要の高まりを受けて、アル・ダルマキ氏はこの日本ブランドへの投資を決めた。
アラビカのCEOは、訪問先の京都で公園を散歩していた時に「目の届く限り遠くまで待ち遠しそうな客たちが列を作っている小さな店」に遭遇した、とアラブ・ニュース・ジャパンに話した。
「衝撃を受けました。このコミュニティにこれほどまで愛されているその小さな店は何だったでしょう?それがアラビカだったのです」と彼は言った。
アル・ダルマキ氏は、アラビカコーヒーは「小規模農園で生産された、シングルオリジンで、浅煎りの」、「サードウェーブ」のスペシャルティコーヒーに分類されると述べた。
「このコンセプトは、コーヒーを新鮮な状態で消費することに重点を置いており、豆からカップまで全工程が客の前で行われます」と彼は付け加えた。 「このコンセプトはUAEで好評を博しており、他のコーヒーブランドも影響を受けて同様の取り組みをしています」
アル・ダルマキ氏は、ほとんどのUAEの客は「異なる種類のコーヒーの違いを見分けることができます」と言う。
また、多くの客はアラビカをその名前からアラブのブランドだと思っている、と彼は言った。 「このブランドが日本のものだという印象を与えようとしてはいますが、ほとんどの人はまだアラブのものだと思っています」
UAEに住む同CEOは、色と構想に関しては、アラビカは全店舗で同じテーマに沿っているが、デザインはそれぞれ異なっていると述べた。
「美的観点から言って、空間はコーヒーと同じくらい重要です。私たちはバリスタを、ラテアート、抽出、焙煎に熟練した「アーティスト」として見せています」と彼は言った。
アル・ダルマキ氏は、アラビカを中東外でも広めるつもりであり、ロンドンで既に1店舗を、そして8月にはニューヨークで2店舗を出店する、と話した。
「私がアラビカのチェーンに携わり始めたころ、それは京都に2店舗と香港に2店舗しかない小さなものでした」と彼は言った。
彼は、アラビカの成功はシンプルなコーヒー注文工程の透明性にある、とした。
「アラビカの工程は、バーの反対側の温度管理されたケースに保存された生豆、店の奥での自家焙煎、そしてカウンターから見える飲み物を作るバリスタによって客を引き付けます」と彼は言った 。 「完璧な一杯にはこれ以上ない眺めです」
同CEOは、このコーヒーブランドの成功が「事業ポートフォリオを多様化させ、UAEにより多くの日本のブランドを持ち込む動機となりました」と述べた。
ロバタヤという高級日本料理店とマスターフランチャイズ契約を交わし、美容ブランドHACCIとも独占販売契約を結んだ。
アル・ダルマキ氏は、日本人の「労働倫理と品質重視」を享受し、尊敬していると語った。
しかし、細部への気配りにより工程に予想以上の時間がかかることもある。
「アラビカコーヒーを見て、このチェーンに投資することを決めたとき、オンラインで検索し、しかるべき相手にメールを送りました。 2週間以内で契約の準備が整い、取引は迅速に行われました。しかし、時間がかかったのは他の工程でした」と彼は言った。