
経済協力開発機構(OECD)は2日、世界的な新型コロナウイルスの感染拡大を受け、2020年の世界の経済成長率見通しを昨年11月時点の2.9%から2.4%に下方修正した。日本は0.6%から0.2%、中国は5.7%から4.9%にそれぞれ引き下げた。
今回の見通しは「中国での感染ピークが第1四半期で終わり、他の国・地域での大流行が穏やかに抑制されるとの仮定」に基づいている。感染がさらに拡大・長期化した場合、世界の成長率は1.4%程度に落ち込むと見込まれている。
感染拡大により観光業が打撃を受けているほか、サプライチェーン(部品供給網)の混乱で製造業にも影響が出ている。OECDは、中国が世界経済に占める比重が増し、他の国に与える影響が非常に大きくなっていると分析。
新型ウイルス感染による混乱が今後数カ月以内に収まったとしても、その後も経済活動の鈍化は続くと予想した。
JIJI Press