
アラブニュース・ジャパン
東京:日産の元取締役グレッグ・ケリーの裁判において、10月30日に予定されていた公判が中止された。10月27日火曜に東京地方裁判所で裁判が再開された後、今週これまでに何回かの公判が行われていた。
3日間の公判中に、検察と証人である日産の元秘書室長との間で行われた2018年の司法取引へとつながる詳細な状況が明らかにされた。
「その時点では、自分が被疑者として検察の標的になっていたとは認識していませんでした。[日産の弁護士から検察と]取引するべきだと助言を受けました」と、この元日産秘書室長は述べた。
検察も、10年前に起こった出来事について言及するいくつかの質問に対する証人の記憶の正確性を証明しようとした。証人は、「自分のコンピューターに保存したやり取りを読み、メールによって記憶が蘇った。また、ゴーン氏のために用意した全ての文書を3つのプラスチック製クリアファイルに保管していた」と述べた。
検察は火曜の尋問を休止した。3人の弁護士で構成されるケリー氏の弁護団による反対尋問は、2020年11月10日に東京地方裁判所の法定104で始まる。弁護側は証人の記憶とその信用性に焦点を置く可能性が高い。
米国市民で弁護士のケリー氏は2010年から2018年にかけ、元上司のカルロス・ゴーンのために給料および退職金のうち約90億円(8,590万ドル)を隠蔽する企てをした疑いで起訴された。もし有罪となれば、ケリー氏は10年の懲役刑に処される可能性がある。