
東芝が10日発表した2022年4~6月期連結決算(米国会計基準)は、本業のもうけを示す営業損益が48億円の赤字(前年同期は145億円の黒字)に転落した。円安で輸出採算が改善したものの、素材・物流費の高騰が利益を圧迫した。売上高は前年同期比1.8%増の7406億円、純利益は43.9%増の258億円となった。
円安による増収効果は400億円超に上ったが、為替の影響を差し引くと4%ほどの減収になるという。半導体不足が想定以上に長引いているほか、海外のエネルギー事業で損失が出たことも打撃となった。一方、子会社の売却益などを計上したことで、純利益は増益を確保した。
22年3月期の連結売上高、営業利益予想は据え置いた。決算説明会で平田政善代表執行役専務は「達成に向けて売価アップなどの施策を着実に進めていく」と強調した。
時事通信