
ドバイ:UAE最大の金融機関であるファーストアブダビ銀行(FAB)は、レバノンのアウディ銀行のエジプト子会社を買収する可能性について協議を始めたと、関係者2人がロイター通信に語った。
この問題は公表されていないため、匿名を条件に情報筋が語ったところでは、議論は初期段階にあるという。
FABとアウディ銀行は、コメントの要請にはすぐに応じなかった。
アウディ銀行エジプトは、2005年にアウディ銀行が買収した時点では3つの支店で営業していたが、9月末の時点では総資産44億ドル、50支店にまで成長したと、アウディ銀行の最高財務責任者であるテイマー・ガザレ氏は先週、同銀行がユニットの売却を検討しているとロイター通信に伝えた際に語った。
情報筋によると、アウディ銀行の最高経営責任者サミール・ハンナ氏は、今月初め、FABのグループ最高経営責任者アブドゥルハミド・サイード氏と会談して売却について協議し、秘密保持契約(NDA)を締結したという。
アウディ銀行のガザレー氏は、エジプトの銀行は「非常に収益性の高い事業」であり、金融機関からの関心を集めていたと述べた。
10月17日にレバノンのエリート層に向けられた抗議行動が勃発して以来、商業銀行は、ここ数十年で最悪の経済危機を引き起こした責任の一端を担うとして抗議デモ参加者によって非難されている。
ドル不足により、レバノンの商業銀行はドルの引き出しに厳格な上限を設け、海外へのほとんどの送金をブロックしたため、ドルで給与の支払いを受ける多くのレバノン人は火の車となった。
レバノンのサード・アル=ハリーリー前首相は、数ヶ月前、UAEが莫大な負債を抱えたこの国への投資と財政支援を約束したと語ったが、これは10月に彼が辞任する前のことであり、それ以降、数ヶ月間にわたり有効な政府が存在していない。
レバノンでは、シーア派のヒズボラとその同盟者が内閣について協議した後、今週新たな政府が組織された。
レバノンの中央銀行は11月、銀行に対し、財務力の重要な指標である普通株式等Tier1資本を、現金注入により年末までに10%、今年6月30日までにさらに10%引き上げるよう指示した。
FABは最近、エジプト事業の最高経営責任者として、アウディ銀行のエジプトの子会社で最高経営責任者兼常務取締役を務めていたモハメド・アッバス・フェイド氏を任命している。
ロイター通信