
リヤド:サウジアラビアの文化開発基金は、同国の新興の映画産業を支えるため、2億3400万ドルの「映画産業資金調達プログラム」を開始した。
同プログラムはその名の通り、サウジアラビアの映画産業を支援することを目的としており、国内外の企業に資金調達パッケージを提供することで民間セクターを強化し、ローカルコンテンツを後押しする。
このパッケージは、映画業界の中小企業に広く焦点を当てたものである。
「当基金は、映画業界で活躍する企業に対し、映画産業の強化、映画プロジェクトの財政的持続可能性の確立、健全な市場力学を可能にする金融ソリューションを提供するため、全国の戦略的金融機関と提携いたしました。今回このような発表を行えることをうれしく思います」と、文化開発基金の最高責任者モハメド・ビンダエル氏は述べた。
資金調達パッケージは、融資と投資の2種類に分けられる。
ビンダエル氏は、文化開発基金の金融パートナーであるLendoおよびSukuk Capitalと、サウジの映画業界で活躍する企業に資金調達パッケージを提供するための2つの契約を締結し、融資サイクルを開始した。
投資サイクルは今年後半に開始され、この分野の中小企業や大企業を支援する予定である。
ビンダエル氏は、「我々は、この新興産業を構築し、活性化するというこのミッションに参加するよう、すべての金融機関や投資機関に呼びかけます」と付け加えた。
この発表は、3月16日から18日にかけてリヤドで開催された通信情報技術省主催のイベント「Ignite The Scene」において行われた。
このイベントは、国内外の映画やクリエイターを称え、ストーリーテラーと業界の専門家をつなぐプラットフォームとしての役割を果たした。
文化開発基金は、サウジアラビアの文化環境を向上させることを目的として、2021年に設立された。
また、国家開発基金と組織的に連携しており、自立した文化セクターの発展を促進・支援するための「生活の質プログラム」の取り組みの一環として設立された。
同基金は、「サウジ・ビジョン2030」に沿う形で、さまざまな文化活動を積極的に支援し、投資を促進し、国内の文化セクターの収益性を向上させることを目指している。
最近発表された四半期報告書によると、国家開発基金は2022年に1350億サウジリヤル(360億ドル)以上に相当する融資や支援を承認し、国内の経済を活性化させた。
アラブのコンテンツを充実させるため、文化開発基金はキング・アブドルアジーズ世界文化センターと、文化プロジェクトの開発、知識の普及、国内外での才能の奨励において協力するためのパートナーシップ契約を結んだ。