
リヤド:サウジアラビアの鉱工業生産指数(IPI)は微減したものの、5月の製造活動は前年同月と比較して10%増加したと公式データは示した。
サウジアラビア統計局が発表した最新の報告書によると、2023年5月のサウジアラビアのIPIは4月と比較して1.2%低下した。
「2023年5月中の、製造業活動と電気・ガス供給活動は継続して増加していましたが、指数において大きなウエイトを占める鉱業・採石業活動の低下によって全体の指数下落に繋がりました」とサウジアラビア総合統計庁(GASTAT)は報告書で述べた。
IPIにおける鉱業・採石業、製造業、電気・ガス供給部門のウエイトはそれぞれ74.5%、22.6%、2.9%だ。統計庁によると、結果として、IPIの動向は鉱業活動に大きく依存していたという。
さらに、報告書によると、サウジアラビアが1日あたりの石油生産を990万バレルに減少させたため、5月の鉱業活動は5.5%低下した。
「2023年5月の低下率は1.2%で、IPIは前月からの低下傾向を継続したが、初めてマイナス圏に転落しました」とGASTATの報告書にはある。
さらに報告書によると「2022年の鉱業・採石業活動と製造活動の成長を受け、IPIは同年初旬にピークを迎えました。その後、特に2023年において、主に鉱業・採石業による影響で成長率は鈍化しました」
また、5月の電気・ガス供給も前年比で12%増加したとのこと。
2023年4月と比較して、鉱業・鉱石部門が4.8%低下したため、IPI全体は3.1%低下した。
今月初旬、S&Pグリーバルがまとめたリヤド銀行サウジアラビア購買担当者景気指数報告書によると、サウジアラビアの非石油部門は建設部門と旅行部門の成長に牽引されて、6月に大規模な拡大を果たしたという。
PMI報告書によると、サウジアラビアのPMIは、5月の58.5から6月には59.6に上昇し、ここ8年間でピークをつけた2月の59.8よりも僅かに低かった。