
ドバイ:サウジアラビア人モデルのアミラ・アルズハイル氏は、日本人が率いるレーベル「ヨウジヤマモト(Yohji Yamamoto)」とフランスのジュエリーブランド「メシカ(Messika)」のランウェイにパリのファッションウィークで登場した。フランスのレーベル「バルマン(Balmain)」のためにウォーキングした数日後のことだった。
東京とパリを拠点とする日本人ファッションデザイナーの山本氏は、2024年春夏コレクションの一部を構成するオールブラックのさまざまな装いでモデルたちをランウェイに送り出した。
パリのファッションウィークで今週初め、アルズハイル氏はバルマンのショーのオープニングを飾った。
フランス人の母とサウジアラビア人の父を持ち、パリで生まれたこの期待の新人が披露したのは、カラフルで立体的なフラワーデザインを胸の周りにあしらった白い水玉のジャンプスーツだ。
同ファッションハウスの創設者ピエール・バルマン氏の親しい友人だったガートルード・スタイン氏が「薔薇が薔薇であるということは、薔薇であるということ(a rose is a rose is a rose)」と書いたとき、彼女はそれが、パリのランウェイを導くテーマへ変容するとは想像もしなかっただろう。けれどもデザイナーのオリヴィエ・ルスタン氏は、この象徴的な友情をバルマンの2024年春のショーへと取り入れ、花のオードを編成した。
ルスタン氏は、1940年代後半から1950年代初頭にかけてバルマンが手がけたオートクチュールのエッセンスを引き出し、その構造の妙技を称えた。すべての折り目、裁断、縫い目にメゾンのレガシーを響かせ、そこへ独自の堂々たるタッチを融合したのである。コレクションにはムッシュ・バルマン時代の定番だった「プチポワ(水玉模様)」が散りばめられ、咲き誇る薔薇の物語の中に斬新さが加わった。