





ハウーラ・ガネム、ドバイ
アラビア語で「扉」を意味するアブワブが11月12日から16日まで、第5回目を数えるドバイデザインウィーク(DDW)に帰ってくる。周辺地域のデザインの才能のある人材を育てる重要な展示会であるアブワブは、若手およびベテランのアーティストやクリエイティブな人材が自身の作品を発表する場となっている。
「毎年、中東、北アフリカ、および南アジアの日進月歩のクリエイティブな世界の動向を反映する展示会にしようと努めています」とドバイデザインウィークのクリエイティブディレクターとアブワブのキュレーターを務めるラワン・カシュクーシュ氏は『Arab News』に語った。
2014年に始まって以来、この展示会ではこれまで170人を超えるデザイナーの作品が展示されている。
毎年内容が変わるこの展示会では今年、DDWの主催側が「クリエイティブな世界でとても存在感が強い」と感じた国からアーティストを招いているとカシュクーシュ氏は説明する。サウジアラビア東部、レバノン、及びインドのデザイナーに、「学ぶ方法」というテーマを自分独自のクリエイティブな方法で解釈するという課題が与えられた。
展示会場の外壁を構築するにあたって、これまでDDWは毎年アラブ首長国連邦を拠点にしているインテリアスタジオや建築スタジオに依頼してきた。しかし今年は、選ばれた国々それぞれからのデザイナーに対して、外装と内装の両方を全てデザインするようコミッションした。
参加アーティストには、リヤドを拠点とするデザイン会社Azaz Architectsの創立者のシャハド・アルアッザズ氏、分野をまたぐデザインスタジオT SAKHIを経営するレバノンとポーランドの血を引くテッサ&タラ・サヒ姉妹、及びアヤズ&ザミール・バスライ兄弟がゴアを拠点に経営する建築事務所がムンバイを拠点に運営するBusride Design Studioなどが名を連ねている。
アブドゥルアジーズ王世界文化センターが支援するサウジアラビアのパビリオンを設計するにあたりアルアッザズ氏は、消えつつあるヤシの葉編みの技術を保存するために、サウジアラビア東部の地元の職人とタッグを組んだ。その結果出来上がったのは、堂々とした長さ13メートルの曲面が吊り下げられたデザインで、素材には色も風合いも大きさもまちまちの様々な織物が使われている。織物は地元の職人が丁寧に手織りしたもので、それを一緒に精緻に編み込んでいる。「とても伝統的な織物を建材にしようというコンセプトです」とカシュクーシュ氏は説明する。
また、レバノンの展示名は「WAL(L)TZ」だ。アラブ諸国には有刺鉄線やフェンスが張り巡らされた空間などの物理的障壁が多く存在するため、展示はリサイクルされた発泡材から作ったインタラクティブな壁という形を取っている。レバノン人の強靭さを賛美するためだ。訪問者はこの壁と触れ合い、亀裂や穴を通して互いに繋がり合うよう促される。「形而上学的に障壁を打ち崩すことがコンセプトです」とキュレーターは語っている。
最後に、インドのパビリオンは「Qissa Ghar」という展示名で、インドのトレンドの最先端を行くレストランを複数手がけたインテリア会社が作り出したものだ。インドでは、情報を受け渡して自分たちのアイデンティティーを保持する方法として、物語や神話が語り継がれている。そのためデザイナーは、7人のアーティストをコミッションし、こうした神話をイラスト化した。次にそのイラストを手織りのカディの織物に直接刺繍し、ランタンを制作した。それによって、物語が光るランタンとなって網の目をなすような空間が仕上がった。