
川越市、日本:わずか4週間前にコロナウイルスに感染した日本の松山英樹選手、自分が2020東京オリンピックで金メダルを争ってゴルフをしていることが「信じられない。」
マスターズチャンピオンである松山は、デトロイトで開催されたロケットモーゲージ・クラシックに出場中だった7月3日、新型コロナウイルス検査で陽性反応を示したことで棄権となり、さらに二週間前に開催された全英オープンも欠場を余儀なくされていた。
自国での開催となるオリンピックでプレーしメダルを獲得するという夢の実現すらも危ぶまれた松山は実際、霞ヶ関カンツリー倶楽部で木曜日に行われた第1ラウンド を69で終えた後に疲れを感じたと話し、体力が完全に回復していないことを認めていた。
しかし金曜、彼はパー71のこのコースを64という素晴らしいスコアで巻き返した。2010年のアジアアマチュア選手権で優勝したこのコースを、土曜日は67で終えた松山は、日曜、アレクサンダー・シャウフェレとポール・ケーシーと同じ最終組でティーオフする。
「コロナ感染後に、自分が最終組でメダル争いをしているとは全く信じられなかった。」と首位のシャウフェレに続いて第3ラウンドを終えた松山は、記者に向かって話した。
「正直なところ、体力的にやや難しいところがある。どうにかここ数日は持ちこたえることができたので、明日も持ちこたえてくれれば。」
シャウフェレは土曜、松山と共にプレーを終えて、彼がコロナウイルスに苦しんだとは思えないほどだったと話した。
第3ラウンドを68で終え、通算14アンダー199で首位のシャウフェレは「彼は元気そうだ。」と言った。
「彼がコロナに感染したことは忘れていた、ティーアップも力強く、いつも通りの彼だと感じたよ。重症にならずに済んだ彼はラッキーだった。」
四月のオーガスタ・ナショナルで松山が優勝したときにも同じ最終組でプレーしたシャウフェレは、その時のほうが松山は良いプレーをしていたと言うが、それでも、オリンピックの栄光をかけた両者の争いにおいては大きな脅威だと話した。
「マスターズを制した時の彼は、まさにエンジン全開だった。」とシャウフェレは言う。
「おそらく彼は完璧な状態ではないだろうし、思うようなショットが打てていないかもしれないが、それでもほんの一打差だ。」
日本が誇る、アジア人初のアメリカマスターズチャンピオンは、金メダルの重圧のなかでも、本来であれば多くのギャラリーを引き連れていたはずだ。
今大会は無観客での開催となったが、それでも松山のすべてのバーディーパットに何百人もの日本人ボランディアやサポートスタッフがどよめいた。
「観客がいないようには感じられない」と彼は言う。
AFP